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AIとロボットが奪う仕事

川崎重工業が新幹線台車の亀裂問題で設計上、削ってはいけない台車枠の鋼材を薄く削っており、品質管理に問題があったことを認めました。このところ、次々と問題になる品質管理ですが、その多くは人間の管理ミスによるところが多いのでしょう。

根が深そうな日本全体に漂うこの問題の本質がどこにあるのでしょうか?私は人間の管理能力のムラがキーではないかと想像しています。以前から指摘しているように日本の会社、特に製造業におけるコンプライアンスとマニュアル化はより精度を増し、高効率化を標榜しています。ところが人間ですからどうしても頭でわかっていてもその通りに動作しないことはあります。また、体調による作業の不均一化もあるでしょう。

また、マニュアルやコンプライアンスとは特定多数のグループを教育し、一つの集団を形成させ、モノづくりをさせます。ところがその集団には当然ながら能力の差は出るわけで、作業標準の偏差が存在するはずです。その偏差は個人能力の差異以外に、曜日によるものか、一日の特定時間に起きやすいのか、季節によるものか、など分析する価値はあるのかもしれませんが、究極的にはこの偏差(ブレ)が最先端の技術に足かせとなっているのではないでしょうか?

こういう仕事こそ、本来であれば機械化をより推進するか、あるいは検査機能を持つロボットなりAIが判断すべきでしょう。

私が今、カナダの裁判で係争中の案件とは16年も前に建設したコンドミニアムの一室からの水漏れであります。それはある部屋の台所の天井にあるスプリンクラー(消火設備)の据え付けの際に水道管とのつなぎの部品に本来であればなくてはいけない接着セメントをつけ忘れた作業員の単純ミスが原因です。更に運悪く、役所がスプリンクラーテストを事前に行うのですが、その部屋のその部分だけ試験が抜けていたというダブルミスが生じてしまいました。役所が試験をやるとそのような単純ミスはすぐにわかるシステムがあるのですが、それが欠如していたわけです。

これは二つの人為ミスが重なった結果起きた事故であります。人間の作業とはそれぐらいムラがあり、多くの事務職や管理職のポジションの人たちはその人為ミスを一つずつ潰して大事に至らないようにするのであります。ただ、高度な技術や作業工程の増大化と共に当然、エラーは生じます。

私の会計士が会計処理を一部間違えていたことを発見し、税務当局に修正申告をしました。会計士に任せるとはプロとしてのターンキーの作業をしてもらうことであり、私の場合、普通の会計士よりもプレミアムも払っています。それは間違いが起きた場合はきちんと処理してね、という合意でもあります。ところがこの修正部分の作業代金をきちんと請求してくると聞いて、何か違うんじゃないか、と思っています。

会計士や弁護士の業務が将来、AIにとって代わるのではないか、とささやかれています。それはアリなのかもしれないと思っています。税務会計のルールは毎年変わり、複雑怪奇です。それを人間がフォローするよりAIにやらせた方が正確無比なのは自明の理。また、ロボットのバーテンダーやホテルのフロントデスクと違い、士業の人たちのフィーは高いのです。つまり、AI導入の初期費用を吸収しやすい環境にあるとみています。言い換えればAIとロボットが真っ先に普及するのは今、高い報酬を貰っている専門家が狙われやすいのではないでしょうか?

むしろ、バーテンダーは人間がやってもらいたいと思います。さもなければ世の中のバーは全て特徴なく、画一的になってしまいます。人間が人間らしさを維持するには人間臭さを残すビジネスとそうではないビジネスが強烈に選別される時代になると思います。

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