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1年を経てプレミアム・フライデーは何をもたらしたか?

昨年2017年2月24日(金)に始まってから、先週2月23日(金)でプレミアム・フライデーは1年を経過しました。これを受けてインテージから「プレミアムフライデー施行から1年、定着はいかに?」と題する調査結果が先週2月20日に明らかにされています。1年前の同様の調査との比較が可能となっています。私はそれほど興味はないんですが、図表を引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。



1年前と比べて、さすがにプレミアム・フライデーの認知率は大きく向上しました。1年前は「知らない」が30%を超えていたんですが、最近時点では3%ほどにとどまります。ただし、グラフの引用は省略しますが、勤務先におけるプレミアム・フライデーの実施あるいは奨励に関する状況を聞いてみると、「奨励・実施している」と回答したのは最近時点でも11.0%にとどまっています。

1年前調査では、プレミアム・フライデー初回が勤務先で「奨励された」または「実施された」と回答した人の合計が10.5%だったことを考えると、1年を経過してもほとんど奨励や実施の割合は伸びておらず、制度自体は認知されつつも、実際に早帰りがしやすい環境にある人はほとんど増えていない現状が調査結果から浮き彫りにされています。

また、これもグラフの引用は省略しますが、プレミアム・フライデーの早帰り状況については、1月末までの12回のプレミアム・フライデーのうち1回でも早帰りをしたことがあるのは、わずかに8.3%であり、逆から考えると、90%超の人は1回も早帰りをしなかったことになります。昨年2017年2月24日(金)の初回実施時に早帰りを実行した人は3.7%でしたので、倍増を超えていますから確かに増加しているとはいえ、まだまだ幅広い普及にはほど遠いようです。





そして、上のグラフはプレミアムフライデーの勤務先における奨励・実施状況と当日の早帰り状況について、企業規模別にみたものです。奨励・実施も、早帰りの実行も、いずれも割合はかなり低いとはいえ、1,000人以上規模の大企業に大きく偏った印象を受けるのは私だけでしょうか。

私はプレミアム・フライデーについては、実施当初は、雇用の安定した正規職員が早帰りをして、非正規職員が小売り店や飲食店などで対応に当たるという姿をイメージしないでもなかったんですが、どうも、切り分けるポイントは正規と非正規ではなく、大企業と中小企業だったのかもしれません。ただし、この調査結果を基に知り合いのエコノミストと少し雑談をしていると、一般的な常識を当てはめれば、いずれにせよ高所得者の消費の方がより大きく増加したのだとすれば、あくまでその仮定の下では、所得の再分配には効果があった可能性がある、という点を示唆されてしまいました。そうなのかもしれません。

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