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アングル:米長期金利上昇が家計に影響、住宅ローンや運用資産

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国の長期金利が今月急上昇したことで、住宅ローン金利の上昇や投資資産の値下がりを通じ消費者にも影響が広がっている。

銀行その他の貸付機関は、長期金利(長期国債利回り)の上昇で自身の借り入れコストが上がった分を、住宅ローン金利に転嫁している。

また多くの個人投資家は、直接、あるいは確定拠出年金(401k)などで間接的に保有するミューチュアルファンドを通じ、長期金利と反対方向に動く債券価格の下落に見舞われている。

もっとも、米景気の基調は強く賃金上昇の兆しも見られるため、消費者は引き続き心強いはずだと専門家は指摘する。

長期金利の指標である10年物米国債利回りは19日の週に一時2.96%近くと、昨年末比で0.46%ポイント上昇し、4年ぶりの高水準に達した。週末にかけてやや下がったが、天井を打ったかどうかは定かでない。

長期金利上昇の背景には、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ見通しに加え、減税や支出拡大に伴う財政赤字拡大への懸念がある。

<住宅ローン金利が上昇>

消費者に最も影響するのは、期間30年の住宅ローン固定金利の上昇だろう。連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、19日の週には4.40%と、2014年4月以来の高水準に達した。

アナリストによると、一部地域では住宅価格が高騰し、初めて住宅を購入する消費者にとっては既に厳しい状況になっている。

バンクレート・ドット・コムの首席金融アナリスト、グレッグ・マクブライド氏は「値ごろ感が薄れているのは確かだ。住宅市場の勢いはある程度削がれるだろう。ただ、経済の基調はまだ強いため、市場が脱線してしまうことはなさそうだ」と話した。

オックスフォード・エコノミクスの首席エコノミスト、グレゴリー・デーコ氏も「コストは少し上がったが、住宅市場を窒息させてはいない」と述べた。

<資産効果>

家計を圧迫するもう1つの要因が、債券価格の値下がりだ。FRBのデータによると、2017年第3・四半期時点で、米国のミューチュアルファンド総額15兆3000億ドルのうち、国内外の株式に投資されているのは64%、株式は28%だった。

バンクレート・ドット・コムのマクブライド氏は「安全と思われた債券ファンドが今、損失を出している可能性がある」と話す。

バークレイズとブルームバーグが算出する指数によると、米投資適格級債券は年初以来で2.3%の損失を出した。これに対し、米S&P総合500種株価指数<.SPX>は2.4%上昇している。

米国株は一時の急落分をほぼ取り戻したが、投資家はまだ警戒を解いていない。

インベストメント・カンパニー・インスティテュート(ICI)の最新データによると、株式のミューチュアルファンドと上場投資信託(ETF)は前週、過去最大の340億ドルの流出に見舞われたが、最新週には15億ドルが戻った。

一方、債券のミューチュアルファンドとETFからは、最新週に121億ドルが流出している。1週間の流出額として2015年12月以来最大であり、16年以来で初めての流出でもあった。

(Richard Leong記者)

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