記事

自社が「好き」だからできる。タニタの「中の人」が実践するTwitterコミュニケーション術

1/2

企業によるSNSアカウント運用は今でこそ当たり前ですが、キャラが立った運用担当者、いわゆる「中の人」による情報発信は真似したくてもなかなか難しいですよね。

そこでラボ編集部は、2011年からTwitterを始めて2018年2月現在で23万フォロワーを抱えている株式会社タニタ(@TANITAofficial)の「中の人」にユーザーコミュニケーションについてうかがってきました。

Interview ソーシャルメディアラボ副編集長 小東真人

    ■目次

  1. プロフィール
  2. タニタがTwitterを始めた経緯
  3. タニタが話題になったきっかけ
  4. 中の人だからできる情報発信とは
  5. フォロワーの声を商品化に結びつける極意
  6. タニタが自由に情報発信できるわけ

1. プロフィール

株式会社タニタ Twitter運用担当者(以下、中の人)

2. タニタがTwitterを始めた経緯

最初はニコニコ動画から始まった

小東:御社のTwitter運用はどういう経緯で始まったのですか?

中の人:そもそもSNSの取っ掛かりはTwitterではなく、実はニコニコ動画でした。

2008年5月に現社長の谷田千里が就任したのですが、当時「社長室」という部署があって、そこで新しいことに取り組もうとしていました。そこで、当時はやりはじめていたニコニコ動画から始めてみました。

ニコニコ動画は当初、営業担当の女性社員が運用していたのですが、ツンデレっぽい感じのキャラ付けをして販促に活用していました。実際に営業を行っているので弊社製品を扱っている店舗に出向いたりして。それ以外にも社長自らが「商品のこういうところ良いです」と、こだわりの部分を紹介PRするなど、もともと動画中心で行っていたのです。

私は入社2年目の2009年に「ニコニコ動画をやってくれ」と言われてSNS運用に関わり始めました。私も、もともと営業を担当していたので、8割5分は本業に注力していましたが。

開始当初、数値目標は無かった

中の人:実際にTwitterを始めたのは2011年です。当時はNHKさん(@NHK_PR)などがTwitterを運用していて話題を集めていた時期です。テキストベースで更新できて、無料で告知できると知り、弊社でもやってみることにしました。最初は他社のアカウントが、日記のようなツイートをしていたので、それを参考にしていました。

小東:忙しい業務の時間を割いてSNS運用をされていたと思いますが、その時の数値目標とかはありましたか?

中の人:数字の目標は特になく、勝手にやっていたのです。強いて言えばフォロワー数でしょうか。単純にわかりやすくゼロから始まっていますし。

一応、他の企業さんをベンチマークにしていました。例えば5,000人いるとか10,000人いるとか、チェックして始めていました。ただ、だからといって「10万人にします!」とかいう大きな目標は無かったですね。

小東:ちなみに、ご自身はプライベートでSNSをよく使っていましたか?

中の人:やってないですね。ニコ動の時もそうですが、別にITに詳しいわけではなかったので勉強しながら始めていました。それも企業としてTwitterをやるので、どんなものかなって探りながらやっていました。

3. タニタが話題になったきっかけ

シャープさんに絡む

小東:2011年から始まって、ユーザーさんに知られるきっかけは何だったんですか?

中の人:大きく2つあって、シャープさん(@SHARP_JPに絡んだことと、Twitterでユーザーさんの声を聞いて、それを商品化したことですね。

まず一つ目のシャープさんに絡み始めたことですが、2012年だったと思います。当時、企業アカウント自体はありましたが、企業アカウント間のコミュニケーションというのはあまりなかったんです。

堅いイメージのある企業がゆるーく会話するって珍しかったのですね。なので、タニタとシャープって全然違う会社なのに「なんでこういう風に仲良いんだろう」ってユーザーさんが興味を持ってくれたのかなと思っています。

小東:最初は、意図してシャープさんに絡んでみたんですか?

中の人:いや、実はそれが覚えていないのです。

小東:え、きっかけは自然な流れだったんですか?

中の人:うーん、シャープさんがたまたま弊社に来ていた時があって、リアルで一度会っているのですよね。Twitter運用担当者つながりで。ただ、その時はそこから連絡を取り合うということもなく。

それである時、私から「だれか友達になってくれないかな」みたいな感じでつぶやいたら、シャープさんが「じゃあ、Twitterの中で(仲良く)やりましょう」みたいなことを応えてくれまして。

そういうのが数回あって。シャープさんも私も、最初は非常にまじめで、ほとんどが「今日もいい天気ですね。おはようございます」というレベルの会話だったのです。

それが、徐々に砕け始めたという印象ですね、お互いに。「言ってもいいんだ」みたいな。そのうち「シャープとタニタがなんかいちゃいちゃしている」って言われ始めたというか。

小東:2012年あたりから、企業のTwitter活用が少しずつ活発になり始めたんでしょうか?

中の人:その辺りですね。その時に、キングジムさん(@kingjim)とか、井村屋さん(@IMURAYA_DM)とかセガさん(@SEGA_OFFICIAL)とか、目立ってきたという感じです。単発じゃなくて、企業同士の関係性が見えるという感じが新しかったですよね。

ユーザーからのコラボ依頼に応える

小東:2つ目のユーザーさんの声を聞いて商品化とは、どういう経緯だったんですか?

http://www.karadakarute.jp/tanita/event/tigerandbunny.jsp

中の人:最初に「タイガー&バニー」っていうアニメとコラボレーションしました。ユーザーさんと絡んでいた時に、この「タイバニ」の話を振られたのですが、私自身はこのアニメをそれまで見たことがなかったんですよ。当初は「コラボしてくれ」って言われても「ちょっとわからないです」って…

小東:それからどうしたんですか?

中の人:取りあえず、わからないので、「どういうところが良いんでしょうか?」とかいろいろ質問していたら製作元のサンライズさん(@SUNRISE_web)がTwitterで絡んできたのです。


 

それからタイバニについてファン層とか調べて、社内で企画書を通して、それをツイートしていました。

2012年に商品ができて、2013年にタイバニの映画が完成しました。企業に雇われたヒーローが出てくるという設定のアニメなのですが、実際に企業がプレイスメントできるようになっていました。そして、弊社もあるキャラクターにロゴを入れるって話になったのです。

「ソフトバンク」とか「ロッテ」とかロゴの入ったキャラクターと並んで、「タニタ」のロゴが入っているキャラクターがイベントで発表された時、話の背景を知っている人が多かったから会場の幕張メッセがワァーっと沸いて。

タイバニとかいろいろ公開されて、2013年に48,000人だったフォロワーが2014年には80,000人になりました。

小東:ほぼ前年度の倍ですね!

中の人:そうですね。それ以降、2015年は148,000人。2016年が170,000人。去年2017年が230,000人。中の人同士で旅行に行くといった企画があったり、話題のテレビネタや漫画ネタに乗っかったりして、毎年何かしらで盛り上がっていました。

あわせて読みたい

「Twitter」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    新潮45休刊と雑誌界の厳しい現実

    篠田博之

  2. 2

    「新潮45」休刊が招く言論の衰退

    門田隆将

  3. 3

    よしのり氏 東京新聞記事に呆然

    小林よしのり

  4. 4

    ZOZOvsユニクロ 全面戦争が勃発

    MONEY VOICE

  5. 5

    貴乃花引退に追い込んだ相撲協会

    早川忠孝

  6. 6

    日村の淫行疑惑 FRIDAYに非難も

    AbemaTIMES

  7. 7

    韓国の正義が生み出す短命大統領

    吉崎達彦(かんべえ)

  8. 8

    新潮45騒動で杉田氏を除名処分か

    SmartFLASH

  9. 9

    「人権守れ」日本人のズレた叫び

    自由人

  10. 10

    貴乃花だけが頼りだった稀勢の里

    SmartFLASH

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。