記事

コインチェック被害者弁護士「被害者は期待と不安で揺れ動いている。時期の見通し出すべき」

 巨額の不正流出問題を起こした仮想通貨取引所「コインチェック」は13日午後、金融庁に問題の原因究明や再発防止策などを盛り込んだ「業務改善計画」を提出した。

 コインチェックの大塚雄介取締役は同日午後8時ごろに会見を行い、顧客の口座にある日本円については出金を再開、すでに要請のあった401億円を払い戻したことを説明した。ただ、仮想通貨の引き出しはまだできない状態だ。

 また、仮想通貨「NEM」を失った約26万人、約460億円の補償の時期などについては「事業は基本的には継続する」としたうえで、「(補償は)ある程度の見通しはついているが、正式にいつから再開できるという見通しが出たらちゃんとご報告させていただければと思う」と明らかにしなかった。

 あまり進展がない印象もあったこの会見を被害者側はどうみたのか。『けやきヒルズ』(AbemaTV)では、コインチェック被害対策弁護団の望月宣武弁護士に話を聞いた。

 会見の率直な感想を「会社HPにのっている情報以上の新しい事実はなかった」と話す望月弁護士。仮想通貨の返金時期が未定だったことについては「昨日の会見でその時期が全く示されなかったのは残念」とする。

 望月弁護士の元へはこれまでに1000人以上の問い合わせがあったというが、多くの人は仮想通貨で取り戻すことを希望しているという。「コインチェックの問題が起きてからNEMは半分ほどまで価格が落ちたが、年単位・長期で見たら上昇するだろうと投資した経緯から『今1回下がっても価格は戻っていくのでは』と期待されている方は多い」。

 一方で、コインチェック側は日本円で補償する方針を示しているが「例えば預けたお米10kgが紛失したとすれば、別のスーパーで買ってきたものでいいから返して欲しい、同等のものを返して欲しいとなる。一つひとつに個性がない物であれば、NEMを失った人の『どこか別のマーケットで調達して欲しい』という考えもある」と述べた。

 過去にあまりない仮想通貨のトラブル。前例が少ないことについては「仮想通貨をどういうものと捉えるかが“マウントゴックス事件”の時に争われた。そこでの議論が参考になることもあるし、コインチェック特有の論点もある」と難しさを指摘。望月弁護士は明日、第一陣の提訴を行うというが、今回の特有の論点として「仮想通貨の評価額下落分の補填」を重要なポイントにあげた。

 流出したNEMについては、一部では「匿名性が高い海外の交換業者に送られている」「分散先が増え追跡が追いついていない可能性がある」との声もある。望月弁護士は「本人確認が十分でない海外の交換業者はたくさんあるので、追跡は実際困難だと思う。ただ、銀行に預けていた100万円が銀行強盗に奪われたからといって、銀行が顧客に戻すという義務がなくなるわけではない。追跡不能だとしても100万円を取り戻すということをしていくと思う」と今後の動きに言及した。

 また、被害者の声として「自分が信じて取引した会社なので『何とか信じて待っていれば取引が再開するんじゃないか』という期待と、『早く動かないと会社が燃えてしまうんじゃないか』という不安で揺れ動いている。コインチェックは正式な日程ではなくてある程度の時期の見通しを出すべき」と訴えた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

次回『けやきヒルズ』は2月15日(木)12時から!「AbemaNews」チャンネルにて放送

あわせて読みたい

「仮想通貨」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    ナンパの聖地 コリドー街に驚き

    内藤忍

  2. 2

    よしのり氏 禁煙巡るヤジ許せぬ

    小林よしのり

  3. 3

    世界称賛 必見の和製ゾンビ映画

    松田健次

  4. 4

    舛添氏 国会ヤジ問題で党に苦言

    舛添要一

  5. 5

    思い出のブロック塀が安全を阻む

    赤木智弘

  6. 6

    仮想通貨取引所を規制で潰す日本

    Hayato Ikeda

  7. 7

    サッカー解説に大島優子・待望論

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

  8. 8

    「万引き家族」ストーリーに疑問

    (チェコ好き)

  9. 9

    被告取材本巡り誤解招くNHK報道

    篠田博之

  10. 10

    「医師に拳銃を持たせて」の真意

    中村ゆきつぐ

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。