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電気自動車時代がもたらす価値観の変化

アップルのiPhoneXの売れ行きが芳しくありません。1-3月に4000万台売るはずを半分に下方修正するというのですから同社にとっては想定外なのかもしれません。私はカナダでiPhoneXを、日本でiPhone6を使っています。日本にいるときは両方使いになるのですが、どちらがどう違うか、といえば特に絶対にこっち、ということはありません。顔認証と指紋認証の違いなどは全然我慢できる範囲であります。

ではなぜ、お前は高い金額のiPhoneXを買ったのか、と聞かれれば古くなったから通常の買い替え時期だったということであります。そしてどうせ3-4年は使うのだったら最新モデルをゲットしておき、古くなったら日本で使うiPhone6と交換すればよいと考えたからであります。こうすれば一台のiPhoneの寿命は7-8年になり、十分使いまわした感があります。

さて、今日は電気自動車のお題なのになぜ、iPhoneの話を前振りしたか、といえば、コモディティ化とはハードだけではなく、ソフトにもじわりと浸透してきたかもしれない、という価値観の変化を見て取ったのです。ならば電気自動車の世界が普及した暁にはどんな判断基準の変化を引き起こすのか、考えてみたかったのです。(ずいぶん先回りの話だと思ってください。)

日経ビジネスに「ダイソンが見たEV大競争」という特集がありました。個人的にはダイソンのEVの話よりも雨後の筍のように増えてきたEVメーカーの大戦国時代の到来に顧客側がどのようなジャッジを下すのか、そちらに興味が湧いてしまいました。

EVについて様々な意見があるのはこのブログのコメント欄でさえ、何度もバトルが繰り広げられてきたのであえて言う必要はないでしょう。ただ、数年単位でEVに関するそのコメントの流れを俯瞰すればかつての「存在すら認めたくない」というスタンスは影を潜めてきた気はします。それはトヨタ自動車がEVへ舵を切ったことと豊田章男社長のトヨタ存続への危機感を募らせたころと時期が重なります。つまり、「あのトヨタでさえ…」というボイスはそれまでの安ど感を一気に吹き飛ばしたといえるのでしょう。

冒頭、iPhoneの例を挙げたのはかつて携帯の製造メーカーの歴史を振り返りたかったのです。世界ベースにおいて当初は日本が一定のシェアを持っていたのにいつの間にかソニー以外、ほとんど消え去りました。お隣中国では毎年、売れ筋ランキングが激しく移り変わる大戦国時代を経ています。その中でアップルのiPhoneだけは絶対的なポジションを築いており、顧客の囲い込みはまだ頑強なもののディバイスに対するアピールが難しくなったことはある転換点に差し掛かっているということでしょうか?

私の限られた知識の中だけで見ればEVは全個体電池を待っている、という感じがします。つまり、今、リチウム電池のEVを買い急ぐより5-6年すれば出てくるであろう新型電池搭載のEVが全世界で旋風を起こすのかな、と思っています。その頃には自動運転にも目途がついているでしょうから自動車は携帯電話創成期と同じ運命をたどるのだろうと思います。

そうすると大戦国時代で誰が勝ち残るのか、EVのアップルが生まれるのか、ここが最大の興味のポイントであります。では、EVの差別化とは何でしょうか?私も明白なるイメージがまだ浮かんでこないのですが、少なくともアップルのようなソフトによる囲い込みは必要なのだろうと思います。

それは自動車というカテゴリーから住宅や生活、安全や情報機能まで備えた肌身離さず持ちたくなるようなマシンにすることでしょうか?多くの皆さんがスマホから片時も離れられないのと同じ、マインドの囲みこみをするのだろうと思います。

私のイメージの中にEVは走りとしてのクルマはもはやないのです。以前も申し上げましたが自動運転と組み合わさればベルトコンベアとか空港のスーツケースの仕訳システムのように勝手に行先に届くようなものなのです。とすれば、車としての機能より秘書機能のようなものはありなのかな、と思います。

今日は病院に行って、友達とどこどこで食事して、そのあと買い物して家に帰るという行動を車が勝手に連れて行ってくれる、という世界を想像しています。それこそ買い物した後、車から「卵は買い忘れていませんか?」と声をかけてくれるようなレベルです。未来の車とはこういう使い方なのだろうと思います。

その時、囲い込みはどうするのか、ですが、案外、感性に訴える手法はとれると思います。お気に入りのキャラクターが囁きかけるとすればどうでしょうか?最新のマシンに人間チックな愛情を注ぎこめるようなものに仕立て上げる、というのが私の勝手な想像力を膨らました未来の車であります。

もう一つはクルマの中をリビングに変えるという発想でしょうか?実は車の中の音場は極めて優れており、音響という点では高いレベルを持っています。ならば、家族でフロントガラスがスクリーンに代わって動画が見られるようにするなんていうのもありなんでしょう。日本の住宅は狭く、プライバシーが保てないとされますが、車が第二の応接室になるという考えだってあるのです。

アップルは技術一辺倒で囲い込んでいますが、案外、人はほっとする何かを最先端技術の中に求めている気も致します。大きく変わる近未来の社会を想像するとワクワクしてきますね。

では今日はこのぐらいで。

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