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【アマゾンエフェクト】、創業120年の名門デパートメントストアのボントンが経営破綻!

180206ボントン

■創業から100年を超える名門デパートメントストアのボントン・ストアズが4日、連邦破産法第11条の適用を申請し倒産した。24州に260店を展開するボントンはアマゾンなどにお客を奪われ客数が減少、数年以上にわたり赤字が続いていた。中西部から北東部などリージョナルショッピングセンターの核テナントとして出店するボントンは先月末、ペンシルバニア州など14州42ヵ所のボントンやカーソンズ等の店舗閉鎖を発表したばかり。直近となる2016年度の売上高は26億ドルと前年比3.7%の減少。売上高の減少は2013年度から続いていた。

ボントンでは2011年度から6年間も赤字にも陥っていた。昨年の年末商戦となる11月~12月期では、既存店・売上高前年同期比が2.9%の減少。前期(第3四半期)も6.6%の減少だった。ボントンでは既存店ベースも2014年第1四半期(2月~4月期)から12四半期連続して減少となっていた。アマゾンによってリージョナルショッピングセンターの核テナントとなるデパートが全て苦境にあえいでいるわけではない。ボントンの競合となるJCペニーやコールズ、メーシーズは奮闘しているのだ。メイシーズでは11月~12月期の既存店ベースが1.0%の増加となった。前年同期は2.7%の減少。メイシーズ店内で展開する提携業者からのコミッションを含めると11月~12月期は1.1%の増加だ。

メイシーズの第4四半期(11月~1月期)は約3年ぶりにプラスになる可能性が高い。昨年だけで不採算店138店を閉めたJCペニーも奮戦している。アメリカ国内に900店近くを展開するJCペニーの11月~12月の既存店ベースは3.4%の増加となった。前年同期は0.8%の減少だった。49州に1,100店を展開するコールズも前年から反転して粘りを見せた。コールズの11月と12月の既存店ベースは6.9%増と大幅増なのだ。同社の前年同期は2.1%の減少だった。

高級デパートメントストアのノードストロームも年末商戦の既存店が1.2%増だ。内訳ではオフプライス業態で232店を展開するノードストローム・ラックは2.9%の増加だった。本体デパートメントストアのノードストロームも同1%の増加だ。ターゲットも既存店ベースを伸ばしたチェーンストアだ。アメリカ国内に1,800店以上を展開する同社の11月~12月期の売上高・前年同期比は3.4%の増加だ。前年同期は1.3%のマイナスだった。ただ前年を上回っても好景気が後押ししていることもあり、一部に一時的な好調との可能性も否定できない。

 なお、連邦破産法11条に基づき経営再建中のトイザラスは先月、182店舗を閉鎖すると発表している

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。変化は難しい。今までを否定して変化に挑むことは、想像以上に厳しい。後藤は変化の困難さを、阪神ファンから巨人ファン、もしくは巨人ファンから阪神ファンになることだと喩えます。言うのは簡単ですが、実際に自分がそれを行うのは感情的・心情的にとても苦しく大きな痛みを伴うものになります。

一番の痛みは、それまでの仲間を裏切ることです。裏切り者と罵倒され、敵のファン以上に憎悪され、敵対視されます。イオンの岡田元也社長は昨年12月、ネット通販事業を強化する考えを示しました。これに対して多くが「遅い!」「遅すぎる!」との批判の声が上がっていました。

社内で岡田社長を裏切り者という人はいないでしょうが、若い時からチェーンストア理論を学んできた、現場で働く古参スタッフは、ついていけないと思う人も少なくないはずです。このままでは沈んでいくと分かっていても、培ってきたことを否定する行動を人は簡単にはできないのですよ。

⇒後藤は敢えて「日本の小売はアメリカより5年~10年遅れている」と説明します。この発言を面白くないと思う人も少なくありません。飲み会の席でこれを話したとき、場が凍ったこともありました。店長インタビューを含め、アメリカ小売業のお店を見て回るだけだと日本のほうが進んでいると感じます。アメリカの現場で、ガムをかむスタッフや他のスタッフと話に夢中になる従業員をよく見かけるので、少なくとも接客対応は日本のほうがレベルが上だと思ってしまうのです。

日本が遅れていると言われると腹がたつものです。しかし、オムニチャネルやアプリ機能など便利な買い物を見せると、いつまでも〇〇ファンに固執しているわけにはいかないと思うようになります。変化をしなければと思うのです。一方で、変化をせず、これまで通りの〇〇ファンでいると、お客さんがどんどん離れている現状を見せます。そんな変化に抗うチェーンストアはいくつかあります。ボントンもその一つでした。

 変化を恐れてぬるま湯に浸かっているうちに茹で上がってしまう「ゆでガエル」になってはいけない、と誰もが分かっています。アマゾン・エフェクトを目の当たりにしても、残念ながら人はコンフォートゾーンからも出たくないのです。

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