記事

際立つスペースX「ファルコンヘビー」の積載能力 2位の倍以上

Niall McCarthy ,CONTRIBUTOR


Photo by Joe Raedle/Getty Images

米民間宇宙企業スペースXは2月6日午後(日本時間7日未明)、フロリダ州にあるケネディ宇宙センターから新たに開発した大型ロケット「ファルコンヘビー」を打ち上げた。

世界で現在使われているロケットのうち、ファルコンヘビーの能力はその他各社のロケットに2倍以上の差をつける“最強の”ロケットだ。打ち上げ時の推力はボーイング747の18機分相当する約2267t。27基の「マーリン」エンジンを搭載しており、その推力もまた、これまで最大の能力を持つロケットだった米ユナイテッド・ローンチ・アライアンスの「デルタIVヘビー」の2倍を超える。

この莫大な大きさの推力は、運搬能力(ペイロード)の高さを意味する。ファルコンヘビーは地球低軌道に約63.8tを運搬することが可能だ。さらに、スペースXによれば、デルタIVヘビーの2倍以上の重量を3分の1のコストで運搬することができる。

また、別の見方をするとファルコンヘビーは、「満員の乗客と乗員、上限までの貨物を載せ、燃料を満タンにしたボーイング737」を搭載できるということになる。これ以上のペイロードを持つロケットは、アポロ計画に使用され、1973年に運用が停止された「サターンV」だけだ。

ファルコンヘビーの今回の打ち上げの目的は、積載物を地球の公転軌道と火星の公転軌道に接する楕円軌道(ホーマン軌道)上に投入可能であるかを確認すること。実験は失敗に終わる可能性も高かったことから、今回ロケットに搭載した貨物は、スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が所有する価格およそ10万ドル(約1090万円)の愛車、テスラ「ロードスター」のみ。運転席には宇宙服を着たダミー人形が乗せられている。

マスクによると、車内ではデヴィッド・ボウイの「スペイス・オディティ」がループ再生されている。実験の前日にマスクは報道陣に対し、「ロードスターは地球から4億km離れたところまで行き、秒速11kmで走ることになる。数億年、あるいは10億年以上、軌道上にとどまると考えている」と話した。

以下、ファルコンヘビーとその他各社のロケットのペイロードを比較した。

各国のロケット(低軌道打ち上げ能力)のペイロード

・ファルコンヘビー(米国)/63.8t
・スペースシャトル(米国)/24.3t
・プロトンM(ロシア)/23t
・デルタ IV ヘビー(米国)/22.5t
・タイタンIV-B(米国)/21.6t
・アリアン5 ES(欧州宇宙機関)/19.9t
・アトラスV 551(米国)/18.5t
・H2B(日本)/16.5t
・LM3B(中国)/11.1t

出典:Space X

あわせて読みたい

「スペースX」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    美智子さま 紀子さまに不信感も

    NEWSポストセブン

  2. 2

    「人生何度でもやり直せる」は嘘

    文春オンライン

  3. 3

    橋下氏 福田氏のセクハラに言及

    AbemaTIMES

  4. 4

    熱狂が一転 ニュータウンの末路

    NEWSポストセブン

  5. 5

    テレ朝アナ「信頼は地に落ちた」

    AbemaTIMES

  6. 6

    舛添氏「最強の権力はマスコミ」

    舛添要一

  7. 7

    福田次官は精神年齢が幼すぎる

    おおたとしまさ

  8. 8

    北の核実験中止 脅威は変わらず

    緒方 林太郎

  9. 9

    元ブルーハーツ梶原が語る不登校

    不登校新聞

  10. 10

    8割の店で禁煙 小池氏挽回なるか

    駒崎弘樹

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。