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お金の話はタブーではない

清貧の日本人にとってお金を話をするのは良くないことである、という教育を受けた方は結構いらっしゃるかと思います。面と向かってお金の話をするな、ということです。

大阪弁で「儲かりまっか?」「ぼちぼちでんな」という掛け合いがよく知られていますが、「ぼちぼち」はけっこう儲かっているというニュアンスが強く、笑いが出るのを抑えているぐらいの感覚かと思います。ちょっとしか儲かっていない場合は「サッパリですわ」「あきまへん」だろうと思いますが、これでもまだ何とかやっていけるというレベルで本当に儲かっていない人にそんなこと言ったら「はよ、帰ってや!」と塩をまかれるかもしれません。(間違っていたらごめんなさい。)

商売の街、大阪でもお金の話ははぐらかすぐらいお金の話をしないのが日本の美徳であります。但し、これは何年も前から指摘している通り、お金の意味合いを小さい時からきちんと教えず、見ないふりをしているだけで、本当はお金が大好きというのも日本人の本性であります。

最近の仮想通貨に狂う日本の30-40代をやや俯瞰するとギャンブルそのものだという感があります。日本人のギャンブル好きは歴史的なものであり、江戸時代の中期には丁半博打が始まり、明治時代には花札が全盛期となり、あの任天堂の原型が生まれます。また、公営ギャンブルは競馬が1860年頃から始まりますが、戦後に一気に開花します。パチンコはしばしば社会問題を引き起こしたほど庶民の生活に溶け込んだものであります。更には宝くじも根強い人気があり、定期的に買っている人には買っている人の論理があり、熱弁を振るわれると思わず引き込まれることもあります。

ここにきてカジノ論議で紆余曲折したのはそんなギャンブル好きの日本人がどれだけ怖いものなのかを自己認識していたともいえるのでしょう。あぶく銭という言葉がありますが、福島の原発事故の補償金がずいぶんパチンコ代金に乗り替わった事実はあまり表立っていませんが、有名な話です。中には香港で上場した福島のパチンコ屋もありますが、目立ちたくないニュースなんでしょう。

一方で老後をどうするか、という切実な問題を抱えているのは60代ぐらいから上の方であります。退職金を貰ってしまい、「もうこれを少しずつ使って行くしかない」と思えば切り詰めざるを得ません。そこで沸き上がったのが「そうだ!アパート経営をしよう!」です。確かに不動産収入は旅行中でも病気で寝込んでいても確実に稼いでくれるという意味では便利な存在です。ですが、日本はいよいよ少子高齢化です。都心など人が集まるところはともかく、地方は厳しくなる一方です。

最近はメルカリやアマゾンに出店して中古製品を販売するなど工夫を凝らされる方も増えてきました。それはそれでビジネス感覚を養うという意味において大事だと思いますが、自分の中古品出店は一種のタコ足商売であります。それよりもお金の話は一朝一夕ではないのだ、ということを身に着けるべきだろうと思います。

言い換えれば高校生の時にアルバイトを始めた瞬間から稼ぐお金に意味を持たせるということでしょう。別にその頃から老後のために貯金をせよと言っているのではありません。お金をどこでどのように使うか、これを小さい時から学ばせることが重要ではないかと思っています。

例えば私は10数年前にカナダで老齢年金用に投資信託を購入しました。自分で株式運用できる私にとって投資信託に疑心暗鬼だったのですが、バリエーションを持たせる意味で購入したのです。結果としては資産の分散化としては正しい結果だったと思います。理由はプロはプロの運用を行い、所有する10数年の間、かなり安定的なリターンを生み出し、老後の資産形成としては満足しうる成果を出しているからです。

お金のなる木とは様々な成長の仕方を持つものを組み合わせて持つことかと思います。一か所にどんとお金を入れるのではなく、色々なところに分散させ、それぞれの果実が半年後、3年後、10年後に咲くのを待つ形でしょう。

一方で賢いお金の使い方も覚えるべきでしょう。カナダの人はまずは家を買うことを最初の目標とします。そこで人生設計の第一歩を形成し、そこで余剰が生まれれば次のステップに入るということです。カナダ人を見ているとお金に余裕があるという庶民はそう多いとは感じません。それぐらい、人生の中でお金の出入りがしっかり枠組みとして存在するからでしょう。

お金ぐらい好きに使わせろ、と文句を言われそうですが、好きに使うほど有り余っているならよいですが、枠組みを作ってしまうとなかなかそういうわけにもいかないのが現実なのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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