記事

電動アシスト自転車 市場拡大の背景は50~60代購入者の増加

売り場も拡大中(写真はヨドバシカメラ新宿西口本店)

「『お父さんが運転すると怖いから』と娘から免許返納を促され、ドライブ好きだった私はがっくりしていたんですが、久しぶりに自転車売り場に来たら驚きました」

 そう語るのは、家電量販店に電動アシスト自転車を買いにきた60代男性だ。

「電動といえば、重くてごついイメージがありましたが、最近のものはこんなにシンプルなんですね。これなら楽に乗りこなせそう」

 電動アシスト自転車の出荷台数は2016年までの5年間で39万台から57万台に増え、現在も市場の拡大が続いている。実はその背景にあるのが、50~60代のユーザーの増加だという。

 ヨドバシカメラは昨夏、新宿西口本店の地下2階に全長約200mの自転車試乗コーナーを開設。そこでは電動アシスト自転車も試乗できる。売り場にはシニア層の姿が目立つ。電動アシスト自転車の販売に力を入れているパナソニックの統計によれば、過去3年間の購入予定者の47%が50~60代だったという。自転車評論家の疋田智氏は、電動アシスト自転車の潮流をこう解説する。

「これまでは、カゴが大きく、デザイン性より実用性重視のいわゆる“ママチャリ”タイプが主流でしたが、最近はクロスバイクやロードバイクに電動アシスト機能を搭載したモデルが登場し、男性を意識した製品も増えています。

 散歩ならぬ“散走”にも便利で、普段、車や電車で通過している街でも自転車で通れば違った街に見えてきます。ほんの少しの電力で、翼を得たような感覚を味わえます」

 新たな“景色”に触れることで、自然と行動範囲も広がりそうだ。電動アシスト自転車には様々な種類がある。選ぶ際に最も気をつけるポイントは、「車高」だ。

「車高が高いと跨ぐ時に転倒するリスクがあり、停車時に足がつかず踏ん張りが利かない。一般の自転車と同じくつま先がつく高さをご案内していますが、不安な方には足裏全体が接地する高さをお勧めすることもあります」(ヨドバシカメラ販売員)

 車体の総重量もポイントで、バッテリーなどを搭載する電動アシスト自転車の避けられない悩みだ。乗車中はアシスト機能が働くので重さを感じないが、車体が重いと駐輪時に苦戦する。

 そこで、車高の低さと低重量を兼ね備えたモデルを、生活スタイル別に紹介する。

 総重量が20kgを超えるタイプが多い中で、18.2kgと軽量にこだわったのがパナソニックの『Jコンセプト』だ。

 ロードバイク型の自転車で、フレームやハンドルの素材をスチールから軽量のアルミに変更し、前輪と後輪の間を短く設計。一般的な自転車の全長より約30cm短いためコンパクトで扱いやすい仕様になっている。小回りが利き、狭い路地なども入りやすいので、「街乗り」や、近所への「ちょい乗り」に適している。

 また、同社では跨ぎやすいU字フレームの『ビビ・LS』も販売している。カゴ付きで、買い物などで荷物を載せることが多い人には使い勝手がよさそうだ。

 自転車を健康のために乗りたい人もいるだろう。ヤマハ発動機の『PAS SION-U』と『PAS SION-V』は電動アシストの走行モードが「強」と「弱」の2つのみ。

「弱モードはアシスト力を弱めにしており、初心者でも急加速することなく、自然に漕ぎ出せます。弱モードだと適度な運動に繋がるので『健康維持にも良い』という声もいただいています」(ヤマハ広報担当者)

 電動アシスト自転車は、バッテリーの充電が必要だが、うっかり忘れてしまうこともある。そんな時でもヤマハのバッテリーは急速充電が可能だという。わずか30分の充電で約10km走行できる。

※週刊ポスト2018年2月9日号

あわせて読みたい

「自転車」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    日大会見はベッキー炎上と同構造

    MAG2 NEWS

  2. 2

    栗城さん追悼「彼は山の表現者」

    AbemaTIMES

  3. 3

    Amazonで本を買うのが危険なワケ

    PRESIDENT Online

  4. 4

    安倍首相 3年前に加計新設認識か

    大串博志

  5. 5

    菅元首相 最高権力者の嘘は怖い

    菅直人

  6. 6

    能力主義の職場は無能な上司揃い

    非国民通信

  7. 7

    安倍首相 加計新文書の内容否定

    AbemaTIMES

  8. 8

    セクハラ疑惑狛江市長は辞職せよ

    おときた駿(東京都議会議員/北区選出)

  9. 9

    日大監督会見は失敗 プロが分析

    文春オンライン

  10. 10

    カンニング竹山 日大選手を擁護

    女性自身

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。