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出会い系アプリTinderとGrindr

Tinder

先日、知人の親戚の集まりで、二十代半ばのごく普通のアメリカ人のカップルと話す機会があったのだが、片方はソフトウェアのプロダクトマーケティング、片方は獣医の看護師ということで、どこで出会ったのか聞いたところTinderという答えだった。ニューヨークタイムズにTinderで出会って結婚するまでに至るカップルが出ているというという記事が去年あったが、当初「その場限りの近くにいる人との出会い」というコンセプトだったTinderが、普通のデートにも一般化したのは、使うのが簡単で利用へのハードルが低いからだろうか。

相手の写真を見ていいと思ったら右、いまいちだと思ったら左に、ひたすら画面をスワイプしていくというだけの単純明快なアプリである。自分が「いい」側にスワイプした相手が、自分を「いい」側にスワイプするとマッチングが成立する。

ただTinderがメインストリーム化していることはアメリカでも若い人以外ではあまり知られていないかも。私が話したカップルも、

「親戚の集まりでどこで出会ったか聞かれたらどう答えるか」

と来る前に相談、男性の方が

「Tinderで会ったというとちょっと危ない感じすぎるから、Craigslistで会ったことにしない?」

と提案したが、女性側が

「Craigslistで会うなんて、そんなオタクっぽい」

ということで、正直にTinderということにとのこと。

ちなみにCraigslistの「男性を求める女性のページ」のスクリーンショット。

Screenshot 2018-01-24 11.57.21

ご商売かフェチ系か。「Looking for long term 28」というまともそうなのが浮いている感じ。

というわけで、

「確かに、Craigslistで会った、と言われたら、ちょっと衝撃だわ」

と私が言ったら、ほら、という感じで彼女がボーイフレンドの脇を肘でつついていた。

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ちなみに、Tinderのゲイ版のGrindr(グラインダー)というアプリもある。こちらは去年、オンラインマガジンも始めた。時事問題なども扱う正統派のオンラインマガジンである。メディアの将来が暗いと言われる中、なぜ人気のデートアプリという美味しそうなビジネスがメディア側に進出するのか、とインタビューもされていた。

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知人から聞いた話なのだが、「定職につき常識もある色々な意味で正しいパートナー」を探すのは結構大変なのだそうだ。母集団が少ないですからねぇ・・・。ゲイのメッカのサンフランシスコですら、

「白人好きな東洋人ゲイがパートナーを探すのは難しい」

と日本人のゲイ男性が強く主張するのを聞いたこともある。当地は東洋人が多いので、「東洋人好きな白人ゲイ」より「白人好きな東洋人ゲイ」が多く、白人好きな彼は、今の彼と出会うのになかなか苦労したと言っていた。椅子取りゲームのように「空き」ができるのを待っていた、と。(サンプル1なので真偽不明)。

もとい、Tinderが普通の人の、時には結婚まで至るような普通の出会いに使われるようになった背景には、ユーザー層が広がったことも大きいはず。Grindrも同様にユーザー層を厚くすることを望んでいると思われ、政治や文化などローカルのニュースを載せることでそういう人たちにが増えていくことを望んでいるのであろうか。LGBTQの地位向上という高い理想もある、とこちらの記事にはありますが。(そんなことよりアプリを改善しろ、という声もある模様)。

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豆知識としては、Grindrの雑誌運営の人が

「出会い系のプロファイル写真には、2番目に写りが良い写真を選ぶのがよい」

言っていた。相手とチャット等でやりとりがはじまったところで

「他の写真も送って」

と言われたら、すかさずベストの写真を送る。そうすると相手は、「この人はどんどん素敵になる」と期待が高まり、実際に会えるチャンスが向上するとのことであった。

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Grindrは、2017年時点で登録ユーザ2億7千万人、うち70%がアメリカの国外。なので、マガジンを作るチームも世界各地にレポーターがいるとインタビューで言っていた。(そして、Grindr、中国の会社に2億5千万ドルで買収されたので、オーナーは中国。いろいろやるね、中国。)

冒頭の異性愛版Tinderは2017年夏時点で世界で5000万人のマンスリーアクティブユーザがいて、うち200万人が有料会員として月当たり 3ドルから30ドル超を支払っている。(複数の有料プランがあり、住んでいる国や性別、年齢で価格は違う。29歳以上だと高いらしい)。ちょっと古いデータだが、2015年時点で毎日16億回のスワイプが行われ、うち2600万件のマッチングが成立しているそうだ。

ニキビ押し出しYouTuberが300万フォロワー」と書いたブログでは、「グローバル市場だとマイナーなテーマでもそんなに大きくなれるのか」といったようなツィートをしている方がいたが、単なる出会い系もグローバル市場だと大きい。(Tinderよりもっと大きいらしいBadooというロンドン発のアプリもある)。それを「ゲイの出会い」に絞ってもまだ大きい。

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なお、オンラインの出会いは嫌、リアルの世界でもバーに繰り出す(=アメリカの出会いの定番)のも嫌だという人が、どこでデート相手に会うべきかというRedditのスレッドがあったのだが、そこでの一番のおすすめは「金曜・土曜の夜のHomeDepot」であった。HomeDepotは DIY の巨大チェーンだが、金曜・土曜の夜にそこに来ているということは、飲み歩くタイプでなく、おそらく(DIYが必要な)持ち家もある。既婚者だと家族と過ごす可能性が高い時間帯なので多分未婚、というのが理由。また、「50歳の母親がなんどもHomeDepotでナンパされている」というコメントもあった。(すみません、あまりにマイナーなスレッドで、かつRedditの検索機能があまりにダメなので探せませんでした。)

わたくし、デートが面倒くさいので是非ダンナには長生きして欲しいと思っているのだが、万が一またデートシーンに繰り出さなければいけないことになったら、毎週末HomeDepotをグルグルすることになるのでしょうか。

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