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旅人・中田英寿「記憶に残る一番のシーン」答えられない理由

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 元サッカー日本代表の中田英寿が、1月9日放送の『トーキングフルーツ』(フジテレビ系)に出演した。

 3年間世界中を旅して回ったという中田。スーツケース1個で回った町は90以上にも上る。「あのときは年に数日しか日本にいなかった」と振り返る。

 司会の古舘伊知郎が「野暮な質問していいですか? 『この町のこのシーンだけは忘れられないな』っていうのを1個だけ教えて欲しい」と質問すると。

「それ、サッカーのときに『どのシーンが1番嬉しかった?』って聞かれて、『いや僕らは負けた試合も勝った試合も覚えてます』と言うのと同じで。それだけ旅をしていても、基本的にはどれも覚えているんです。なぜかっていうと、なんとなくで旅をしてないから」

 覚えていることが多すぎて、「ひとつあげろ」と言われても簡単には絞れないという。さすがの古舘も「なんで無慈悲なんですか」とツッコミ。なかなかインタビュアー泣かせの中田であるが、なぜ答えないのか。その理由を語り始める。

「サッカーを辞めた後に、『なんで旅をしたんだ』『なんで日本を回った』『なんで工芸やっているんだ』『なんで日本酒やっているんだ』『なんで社会貢献やっているんだ』と、たくさんみんな聞くんですね。

 それはポイントでしか僕を見ていないから。人生の中で基本的には、僕はブレてないんです。だけどみんなポイントで聞くから、なんでこれをやっているか知らない。

 サッカーは『子供のころ好きでやってました』でみんな納得するのに、他のものに関しては理由がない限り認めないんです」

 中田には周囲からの「なぜ?」の声が理解できないという。

「僕は好きだからやったんです。好きだから軽い気持ちではなく追い込んでやった。それはサッカーでもそうだし、旅も『軽い気持ちでは行きません』と。

 追い込むから、とにかく(いろんなところへ)行くと。それはすべて共通であって、僕の生きてく上ではなんでも同じこと。

『好きなことは誰よりも一生懸命にやる』ってことしかしていないのにも関わらず、(取り組む)ものが変わると必ずみんな『なんで?』って言うんですよね」

 中田は、世界中を回った後の『AERA』(2009年3月23日号)にて、日本各地を巡る計画について、「理由とかって、難しいんですね。こういうのって理由なく思うことだから、突然。小さいことの積み重ねであって」と答えている。

 さらに日本酒に興味を持ったきっかけに関しては、2014年11月1日の『週刊ダイヤモンド』で、酒蔵メーカーの社長との対談にてこう明かす。

「海外に行くと、人々が日本に対して非常に興味を持っていることに気付きました。でも、十分に応えられない自分がいた。そこで、日本のことをもっと知ろうと思って国内で旅を始めました。農業や伝統工芸、神社仏閣、宿など多くを見聞きする中で、日本酒の魅力にも気付いたんです」

 海外から日本へ、そして日本酒。なるほど中田の人生を流れで見ていけば、彼がブレていないことがよくわかる。

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