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2018年とそれ以降をどう予測すればいいのか?    

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■2025年くらいまでをどう予測するのか

2018年が明けた。昨年後半は特に、ブログを描くペースを落としたこともあり、恒例にしていた年末のその年の総括も書かなかった。言い訳がましくなるが、この1〜2年というもの、変化のあまりの速さにショートレンジの予想の難しさを痛感することしきりで、2017年に起きたことを列記するのはいいが、それに対するコメントを書くことに戸惑いがあった。それは今も変わらないのだが、せっかくの年初なので、それでも何か書いてみようと思う。

将来の見通しを聞かれたとき、最近いつも答えているのは、「2030年くらいの未来については、シンギュラリティとは言わないまでも、テクノロジーの影響がかなり浸透して、否応なく、世界は大きく変わっていることは間違いないと考えている」、ということだ。

だが、本当に予測が難しいのは、テクノロジーの過激なほどのスピードと、短期間に変化を迫られる社会や人間の側の対応能力が限界を超えて、混乱の最中にあるであろう、2025年くらいまでの間だ。しかも日本の場合、2025年に団塊世代が後期高齢者入りすることに象徴されるように、高齢化や人口減少の影響も大きく顕在化してくることが予想され、それでなくても政治的にも、経済的にも、社会的にも非常に難しい時代に突入することが予想されている。

もちろん、ここで噴出する問題の解決については、まさに技術、特に人工知能関連の技術の寄与するところは大であり、可能な限り問題解決のために利用されて行くことは間違いない。だが、技術が先導し社会に変化を要求するスピードのあまりの速さに、受容する側の社会が追いつかず、特に日本の場合は制度の変更にも通常極めて長い時間がかかるため、今から数年で問題が解決している姿は想像することが難しい。

しかも、これまで以上に本質的に解決が難しい問題が次々に表面化してくることになる。(この「解決が難しい問題」については、別途、日を改めて少し詳しく書いてみようと考えている。)

■変化のスピードが対応能力を大きく上回っている!

「フラット化する世界」*1の著者、トーマス・フリードマン氏は最新の著書、「Thank you for Being Late」*2 でこの問題、すなわち技術の進化と社会の需要の問題を取り上げている。1000年前までは、人間が何か新しい生活習慣を身につけるのに、2〜3世代(約100年)の時間が必要だったが、 1900年代以降、一世代(約30年)くらいに、今では10〜15年で対応できるまでに対応能力を上げてきたと述べる。ところが、昨今では、社会を支えるテクノロジー基盤が5〜7年で完全に入れ替わるようなことがあちこちで起きているという。

しかも、このスピードアップはこれからが本番だ。そして、その程度も、範囲も、規模も、どんな識者にも、専門家にも最早予測不可能となりつつある。世界中で不安の渦が大きくなるのは当然だ。社会が受容するためには、ある程度の時間が欲しいと誰もが感じているはずだし、それは人間社会にとって当然の要求ではある。

だが、その一方で、社会で受容が遅れることは、その社会(国)の企業が競争に負けることに直結するから、とにかく早く受容しろという企業側(場合によっては国家)からのプレッシャーが強くのしかかることになる。ところが、企業が競争に勝っても、米国が典型例だが、企業と富裕層(上位1%)の資産を増やすことには貢献しても、その他(99%)にその恩恵が及んでくるどころか、仕事が海外に流出したり、IT技術やロボット等による省力化で仕事が奪われてしまったりする。

■驚くべき2017年の米国の実情

In Deepというブログで、今年 1月1日に、米国の人気ブログ「エコノミック・コラプス・ブログ」で発信された、「信じるにはあまりにも狂気じみた 2017年の 44のことがら」という記事が紹介されているが、これが実に興味深い。米国の実情をリアルに見せてくれている。

数字からわかる「狂気じみていた2017年」。そして、おそらくはこの狂気は今年も継続する | In Deep

44 Numbers From 2017 That Are Almost Too Crazy To Believe

内容を見ると、一方で先端技術が浸透していることを示す内容がある。

2.ビットコインの価格は 2017年に 1,300%以上も上昇した。

14.2017年のある時点で、すべての暗号通貨(ビットコイン、リップルなどの仮想通貨のこと)を合わせた時価総額は、5000億ドル(55兆円)を超えた。

その一方で、先端技術や先端技術を駆使する企業等の影響によって、社会が大きく変化していると考えられることを示す内容が目白押しだ。

アメリカでの小売店閉鎖件数の記録は、2017年に壊滅的なものとなった。最新の数字によると、2017年は、アメリカで 6,985の店舗が閉鎖された。 2018年も同じペースでアメリカの小売店の閉鎖が起きると予測されている。

7.信じられないことに、2017年のアメリカ国内の小売店閉鎖件数は、2016年に比べて 229%増だった。(TEC

10. 最新の数字によると、現在 4,100万人のアメリカ人たちが貧困状態で暮らしている。 (TEC

24. 超自由主義的な都市であるシアトルでホームレス状態が拡大しており、市の周囲には 400の無許可のテントキャンプが出現している。

25. 2017年に実施された調査では、アメリカの全常勤労働者のうちの 78%が給料ぎりぎりのその日暮らしをしていることがわかった。

26. 米連邦準備理事会(FRB)によると、アメリカの平均的な世帯は現在 13万7,063ドル (約 1500万円)の負債を抱えており、その数字は平均世帯収入の2倍以上だ。

31. ビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス、ウォーレン・バフェットは、その3人の資産だけで、アメリカの最も貧しい人口の 50%の資産すべてを合わせた以上となる。

32. 2017年の時点で、アメリカすべての世帯のうちの 20%は、「資産0、あるいはマイナス資産」となっている。

39. すべてのアメリカ人のうちで 1万ドル(110万円)以上の貯蓄をしているのは 25%にしか過ぎないことが報告された。 (TEC

40. 連邦準備制度理事会が実施した調査によると、アメリカのすべての成人のうちの 44%は「予想外の 400ドル(4万5000円)の出費をカバーする」ことのできる資金を持っていないことが分かった。

極めつけは、これだ。

44.調査によると、今、アメリカ人の 40%が「資本主義より社会主義のほうが好ましい」と考えていることが判明した。michaelsnyderforidaho.com

どのような状況でこのアンケートが行われたのか、詳しく知りたいところではあるが、本当にこの数値が米国民の実態に近いのであれば、この国は早晩統合することができなくなって、崩壊してしまうのではないかとさえ思えてしまう。

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