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アングル:日本株好発進、ブロックチェーン関連に旺盛な物色

[東京 4日 ロイター] - 大発会の日経平均株価<.N225>は急伸し、26年ぶりの高値水準を付けた。過去最高値を更新した米国株など良好な外部環境を好感し、ショートカバーを誘う形で節目を突破した。次世代技術のブロックチェーン関連銘柄が大幅高となるなど、旺盛な物色意欲を印象付けたが、全体相場に対しては好発進後の短期的な調整に対する警戒感も根強い。

<大発会は22年ぶりの上昇幅>

日経平均は前年末比741円39銭高となり高値引け。1日の上昇幅としてはトランプ米大統領が当選した翌日の2016年11月10日(1092円88銭高)以来の大きさとなった。大発会だけでみると、96年(749円85銭)以来、22年ぶりの大幅高だ。

ドルトン・キャピタル・ジャパンのシニアファンドマネージャー、松本史雄氏は「昨年末から年始に出てきた海外経済指標からは、全体的に景気の失速感はない。景気が強い間はインデックスはなかなか崩れない」と分析する。年明けの米国株の調整に対する懸念が後退し、それが株高に寄与したとみられている。

大発会もしくは1月相場は、その年の市場動向を示唆することが多いと言われるが、89年以降、17年まで1月相場は15勝14敗と拮抗(きっこう)。今年の大発会よりも上昇幅が大きい92年、96年の日経平均は年間で下落している。

変動が大きいのも大発会の特徴だ。89年以降、過去30年間で日経平均が1%以上変動したのは18回。そのうち1%を超す上昇となったのは、今年の分を含めると13回ある。

セゾン投信・運用部長の瀬下哲雄氏は「基本的にきょうの株高は『ご祝儀相場』。アジア株が上昇しているわけではなく、日本株だけ特異な動きが続くとは思えない」と指摘。急上昇した分、反動安を警戒する。

<ブロックチェーン関連が人気>

海外株の上昇に連動した資金が中心だったとみられているが、「テーマ性のある銘柄を中心に個人の売買が活発化した」(国内証券)との指摘もある。

一時20%高まで買われたSBIホールディングス<8473.T>は、株高効果を期待した証券株の上昇に乗っただけでなく、ブロックチェーン関連銘柄としても人気を集めた。

読売新聞は4日付朝刊で、ブロックチェーン技術を活用し銀行間の送金手数料を大幅に安くできるサービスが今年3月にも一部の銀行間で始まる見通しとなったと報じた。

このサービスは、SBIHD傘下のSBIリップルアジア(東京都港区)が事務局となって作られたとされており、これを材料視した買いが入った。

このほか東証1部銘柄の値上がり率トップとなったソルクシーズ<4284.T>は、SBIHD子会社と仮想通貨の交換・取引サービスのシステム構築を支援する。仮想通貨関連ではセレス<3696.T>も大幅高となった。

<アパート・ローン関連は下落>

半面、軟調だったのは建設・不動産株の一部。6%安となった大東建託<1878.T>は、4─12月期の連結営業利益が同期間として過去最高益を更新するものの、増益率は鈍化すると、日経新聞が30日付で報じたことが売り材料視された。

金融機関のアパート・ローン融資に対する監視圧力の影響が懸念される中、住宅建築などを手掛ける大東建託に対しては「金利が上昇すれば悪化してしまう収益環境が改めて意識された」(内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏)という。競合のレオパレス21<8848.T>は1%を超す逆行安だった。

●過去30年の大発会と日経平均

大発会の上昇/下落幅(円) 大発会の上昇/下落率(% 1月中の騰落率(%) 年間騰落率(%)

2018年 741.39 3.26

2017年 479.79 2.51 -0.38 19.10

2016年 -582.73 -3.06 -7.96 0.42

2015年 -42.06 -0.24 1.28 9.07

2014年 -382.43 -2.35 -8.45 7.12

2013年 292.93 2.82 7.15 56.72

2012年 104.76 1.24 4.11 22.94

2011年 169.18 1.65 0.09 -17.34

2010年 108.35 1.03 -3.30 -3.01

2009年 183.56 2.07 -9.77 19.04

2008年 -616.37 -4.03 -11.21 -42.12

2007年 127.84 0.74 0.91 -11.13

2006年 250.11 1.55 3.34 6.92

2005年 28.99 0.25 -0.88 40.24

2004年 148.53 1.39 1.00 7.61

2003年 134.38 1.57 -2.79 24.45

2002年 328.87 3.12 -5.17 -18.63

2001年 -94.20 -0.68 0.42 -23.52

2000年 68.52 0.36 3.20 -27.19

1999年 -426.28 -3.08 4.75 36.79

1998年 -301.90 -1.98 8.98 -9.28

1997年 84.65 0.44 -5.33 -21.19

1996年 749.85 3.77 4.75 -2.55

1995年 -39.02 -0.20 -5.44 0.74

1994年 -47.50 -0.27 16.14 13.24

1993年 69.13 0.41 0.58 2.91

1992年 817.41 3.56 -4.18 -26.36

1991年 220.47 0.92 -2.33 -3.63

1990年 -202.99 -0.52 -4.44 -38.72

1989年 84.66 0.28 4.72 29.04

※トムソン・ロイター・アイコンより算出。

(長田善行 編集:伊賀大記)

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