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何故アマゾンの第2本社選びが注目されるのか?

昨年秋にアマゾンが第2本社を建設すると発表してから、全米54州の各自治体から238の提案書が持ち込まれているらしい。

アマゾンが第2本社の条件としているのは、「人口1百万人以上の大都市圏」「安定してビジネスフレンドリーな環境」「技術的に優秀な人材を魅了するような場所」「便利な公共交通機関」「国際空港へのアクセスの良さ」「強い大学システム」「多様化した人口構成」などだ。

CNBCによるとこれらの条件を満たす場所としては「ノースカロライナ州のシャーロット、ローリー、ジョージア州のアトランタ、テキサス州のオースティン、ヒューストン、ダラス」などが有力らしい。

アマゾンは第2本社に50億ドルを投資し、5万人の雇用を創出する計画だから、各自治体が熱心にアマゾン詣でをするのは当然である。

だが「アマゾン効果」はアマゾンが直接雇用する5万人の雇用創出だけではない。

もっと大きいのは「ハイテク企業の乗数効果」である。経済学者のエンリコ・モレッティ教授は「私がアメリカの320の大都市圏の1100万人の勤労者について調査したところ、ある都市でハイテク関連の雇用が一つ生まれると、長期的には、その地域のハイテク以外の産業でも五つの新規雇用が生み出されることがわかった」と述べている。

モレッティ教授の学説に従うとアマゾンの第2本社が来ると長期的には25万人の雇用が生み出されるということになる。

アマゾンのようなハイテク(アマゾンを単純にハイテクと分類してよいかどうかは別として)企業は、給料が高く、従業員はクリエイティブな生き方を好む。だからレストランで食事をしたり、ヨガ教室に通ったりするので、お金が落ちるのである。それがハイテク以外の産業を潤すのだ。

またアマゾンが進出することで、別のタイプのハイテク型産業が集まる可能性も高い。人材交流のプールができているからだ。

このハイテク企業の5倍乗数効果という法則は日本にもある程度当てはまるだろう。ハイテク産業は製造業に較べて直接雇用数は少なくても乗数効果は高いのである。

そしてアマゾンが「人口1百万人以上の大都市圏」と指定したように、相当規模の都市圏でないと、知識集約型企業を誘致できないのである。逆に言えばこれは大都市圏と地方の格差がますます広がることを示唆しているともいえるのである。

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