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JASRACやNHKに感じる強欲さ、30年後には多くの人が感謝するかもしれないというお話

昨年は、JASRACが音楽教室からも著作権料を徴収するとか、NHKの受信料に関する裁判での判決など納得しにくいニュースが幾つかありました。

現代社会で会社から給与をもらって生活する人にとってはこれらの組織・団体の主張は強欲だと映るだろうと思いますし、わたし自身も?な部分があることは事実です。

ただ一部においては、フリーランスで働くひとたちの収入拡大にJASRACやらNHKが貢献している一側面もあること、そして30年先にはより多くの人がこの強欲さに感謝する可能性があるかもしれないということで今日は書いてみたいと思います。

機械との競争とか、現在の仕事が機械やシステムに置き換えられるかもという現代において、非正規雇用に対する批判は多いですが、フリーランスのような形態を自ら選択する人たちも増えているようです。

・文章を書く
・写真を撮影する
・音楽を作曲する
・歌や演奏を録音する
・デザインをする

このような職業においては、仕事の種類にもよりますが、印税に関連した権利収入を生み出す可能性がある仕事です。

アナログな時代に比べ、このデジタル時代には再生回数とか配信回数を記録して、権利者に配分を行うとい流れは整備されつつあるのは歓迎すべき点だと思います。

法律で守られてる権利であれば少しは安心ですが、コストを負担する側としては収益の最大化のために、対価の設定を安価にして買い取りの契約を求めてくるのは世の常です。

そういう意味で労働者が労働基準法を知る必要があるように、フリーランスで働く人たちも自身の権利をどのように守ってもらえる可能性があるのかを適切に知る必要があると言えそうです。

フリーランスで働くということは、企業・組織とたった一人で契約を結んで渡り合うことです。

規模の違いということで言えば、企業側は当然自分に有利なように話を進めようとして来るわけですが、ここで法律として定められることで個人の権利が保障されるという恩恵に浴することができます。

ここで着目いただきたいのはスタジオ・ミュージシャンとして仕事をした結果として20年以上が経過した現在においても分配金が発生しており、

・貸しレコード使用料
・私的録音補償金
・放送番組全部利用使用料
・商業用レポートカラオケテープ・目的外使用料
・NHKリピート料
・放送番組関連使用料

つまりこれは権利を認めてもらい、制度が機能しているから受け取れている収入ということです。

冒頭JASRACとNHKの名前を出しましたが、わたしが受け取っている項目においてもNHKの名前を見ていただけると思います。

IMG_1608.JPG

JASRACやNHKの主張すべてに同意ということではありませんが、こういった団体・組織の主張が巡り巡って個々人に収入をもたらす側面にも着目するきっかけにならないかと思いこのエントリを書きました。(正確にはわたしが分配金を受け取っているのは演奏家権利処理合同機構MPNからとなります)

きっとカメラマンやデザイナ、文章を書く方々の業界においても、きっとこれに該当する団体が活動されて同様の取組はなされているだろうと推測します。

終身雇用や年功序列のシステムの維持が困難になり、ひとつの組織で勤め上げることのメリットが低減してくるとフリーランスという働き方を選択する人たちは増加してくるでしょう。

そして、ここ最近はやたらと100才人生が話題になっており、自分の好きなだけ働けるという観点からもフリーランスを選択する人は増加することが予想されます。

ランサーズの調べでは、日本では広義な意味でのフリーランス、2017年で1,122万人(17%)、アメリカは5,500万人(35%)という数字を出しています。

「フリーランス実態調査2017年版」を発表 | ランサーズ株式会社

日本でもあと30年もすれば労働力人口の3割をフリーランスが賄う社会になっているかもしれません。このように企業ではなく、個々人の責任で働く人達が労働力人口の3割という社会においては、より個人の権利を重視する経済システムが機能することが重要だと考えます。

さらに30年後は寿命がさらに延びて、本当に100才時代を迎えている可能性があります。このような社会においては著作・印税的な枠組みを機能させることで、結果として国のコスト負担を低減できる可能性があると推測します。

自分の意志と努力で生活を成り立たせる労働を出来る仕組みが機能していること
自身の仕事の成果が後年になっても収益を生み出すシステムが機能していること

この2つが機能してくれれば個人でも充実した生活を続けられる人の割合は増加すると考えます。

ですので理想的には個人交渉でこのような働き方が実現することではあるのですが、これまで自分が提示されてきた契約内容や交渉結果を考えると個人・零細レベルで公共組織や専門家を有する企業と対峙することには限界があると思っています。

このような観点からすると、いまは強欲に見えるJASRACやNHKの主張も少し味わいが違って来たりしないでしょうか。

より文化的な度合いを高めた社会を志向するのであれば、たとえば30年後にはフリーランスの権利収入の可能性をもっと認める社会が構築されても良さそうなものだと思います。

ただし、その実現にはどんな交渉が必要なのか、今から考えて行動することが大切で、きっとこれも日本の働き方改革、稼ぎ方改革に通じる話なのかもしれません。

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