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紅白、ガキ使か、それとも孤独のグルメか 注目の大晦日特番


【やっぱり紅白見る? それとも?】

 今年もいよいよ年の瀬。今日放送される番組には、超定番のものから、新企画までさまざまな番組がそろった。今年は、どの番組を見てすごしますか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが注目番組の見どころを解説する。

 * * *
 2107年の大晦日に放送されるテレビ番組は、まさに定番ぞろい。

『第68回紅白歌合戦』(NHK)、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日年越しスペシャル!絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』(日本テレビ系、18時30分~)、『KYOKUGEN2017』(TBS系、18時~)、『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017』(フジテレビ系、18時30分~)、『くりぃむVS林修!年越しクイズサバイバー2017』(テレビ朝日系、18時~)、『第50回年忘れにっぽんの歌』(テレビ東京系、16時~)が放送されるゴールデンタイムは、近年とまったく同じラインナップとなりました。

 例年、視聴率は『紅白歌合戦』『ガキ使』の1・2フィニッシュ。その他の番組は「1桁の低視聴率でほとんど同じ」という状況が続いているにも関わらず、新たな企画を投入しないのは2つの理由があります。

◆低視聴率覚悟で「しばらくは我慢の時期」

 1つ目の理由は、「大晦日は〇〇を見る」という定番化を狙っているから。

『KYOKUGEN』は、前身番組を含めると2011年から放送され、今年で7年目。『紅白歌合戦』の音楽、『ガキ使』の笑いとの差別化が明確なスポーツ番組であり、あらゆる競技を扱えるため東京五輪への布石としても最適であり、誰が見ても変える必要はないでしょう。

『RIZIN』は、格闘技ブームが一定周期ごとに訪れることから、「かつての隆盛が再び来る」ことを見越しての継続。ただ現在は「なかなか新たなスターが誕生しない」ほか、「格闘技よりもプロレスのほうが人気を集めている」など、まだ明るい兆しは見えていません。

 4年連続放送となる『クイズサバイバー』も完全に定番化狙い。「年越しはクイズ番組!」というイメージづけを狙っていますが、現在は通常放送でクイズ番組が過多気味だけに、こちらも苦戦が続いています。

 3番組に共通しているのは、「しばらくは我慢の時期」というスタンス。「視聴率は『紅白歌合戦』と『ガキ使』にかなわないだろうけど、続けることでいつか追いつきたい」という狙いのもとに制作されています。

◆何をやっても『紅白』『ガキ使』に勝てない

「大晦日に新たな番組を投入しない」、2つ目の理由は、良い悪い両面での割り切り。

 たとえばフジテレビは、2010年に『奇跡体験!アンビリバボー大晦日スペシャル』、2011年に『爆笑そっくりものまね紅白歌合戦』、2012年に『世界の鉄人ドリームマッチ!アイアンシェフ 生対決スペシャル』、2013年に『祝!東京決定スペシャル 東京五輪夢と奇跡の物語』、2014年に『フェイス・オブ・2014世界が選ぶ今年の顔!』と『ワンピース エピソードオブチョッパープラス 冬に咲く、奇跡の桜』というようにジャンルの異なる番組を投入しましたが、いずれも低視聴率に終わりました。

 テレビ朝日も2010年と2011年に『そうだったのか!池上彰の学べるニュース 年またぎスペシャル』、2012年に『2012年テレビ朝日系列瞬間最高視聴率BEST100大発表スペシャル』、2013年に『今年スゴかった人 全員集合テレビ2013』を放送したものの思うような結果が得られず、現在の『クイズサバイバー』に落ち着きました。

 つまり、「何をやってもうまくいかない」「『紅白』と『ガキ使』に勝てない」ため、「低視聴率覚悟で、現在の番組を放送し続けている」ということ。だから前述したように、『KYOKUGEN』はスポーツ全般、『RIZIN』は格闘技、『クイズサバイバー』はクイズという特定のジャンルを決めて視聴習慣の定着を狙っているのです。

◆年越しそばを食べながら『孤独のグルメ』を

 その意味で今年最大の注目を集めているのは、テレビ東京の新企画『孤独のグルメ大晦日スペシャル ~瀬戸内出張編~』(テレビ東京系、22時~)。大晦日にドラマが放送されること、ジャンルがグルメであること、原作者・久住昌之さんの生中継トークコーナーなど、異例尽くしの内容が予定されています。

 そもそも「食べ納め」というコンセプトは大晦日の夜にピッタリであり、いかにもテレビ東京らしいアイディア。「年越しそばを食べながら見よう」という人がどれくらいいるのか楽しみです。

 超定番の『紅白歌合戦』『ガキ使』『にっぽんの歌』を見るもよし、新定番の『KYOKUGEN』『RIZIN』『クイズサバイバー』を見るもよし、斬新な新企画の『孤独のグルメ』を見るもよし。いずれもマンネリを招かないために、新たな演出や旬のゲストを用意しているだけに、ザッピングしながら楽しむのが王道なのかもしれません。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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