
「富士そば」は、なぜアルバイトにボーナスを出すのか (集英社新書)
- 作者: 丹道夫
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/11/17
- メディア: 新書
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Kindle版もあります。

「富士そば」は、なぜアルバイトにボーナスを出すのか (集英社新書)
- 作者: 丹道夫
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/12/15
- メディア: Kindle版
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内容(「BOOK」データベースより)
日本全体が短期的な利益追求に走り、ブラック企業がはびこる中で、首都圏を中心に一三〇店舗以上を展開する立ち食いそばチェーン「富士そば」は真逆を行く。アルバイトにもボーナスや有給休暇を支給し、社員には年間一〇〇〇万円を超える報奨金や、さらには海外旅行までもが用意されているのだ。富士そばが、ここまで従業員を大切にする理由はいったい何なのか?創業以来四〇年以上の歴史を持ち、現在も成長を続ける老舗チェーン店の「ふしぎ」な仕組みと経営哲学の全貌を、創業者自らが明かした驚きの一冊。
「富士そば」って、九州の地方都市住まいの僕にとってはほとんど縁がない店で、東京に出張したときに一度入った記憶があるくらいです。
ものすごく美味しい、というわけではないけれど、手頃な値段で、遅くまで開いていて、こういう店が地元にもあったら便利だよなあ、と思いました。
この本、「名代富士そば」を運営するダイタングループの創業者である丹道夫さんが、「富士そば」をはじめるまでの経緯と、店舗を運営していく際に心がけていることを書いておられるのです。
読んでいて感じたのは、丹さんは、「そばの味」については、そんなにこだわりはないのかな、ということでした。
「最高の一杯を目指す」というよりは、それなりの味で、社員もアルバイトも働きやすくして、お客さんにとって居心地の良い店をつくる、と割り切っているようです。
「富士そばは、アルバイトにもボーナスを出すんですか?」
富士そばの会長としてインタビューに応えて会社の仕組みを説明したところ、驚かれたことがあります。よほど物珍しかったのでしょうか、そのインタビュー記事は話題になったようで、「富士そばって、ふしぎな会社だな」という声が耳に届くようになりました。
ふしぎに思われているのはボーナスの話だけではないようです。他に話題になることが多いものを挙げてみましょう。たとえば、飲食店のチェーンなのに細かいマニュアルが存在しない。業務時間中に買い物に出ても怒られない。店舗ごとにメニューが違う。おまけに、「トルネードポテトそば」などという、とんでもなく個性的なメニューがある……。
富士そばは、東京を中心に展開する立ち食いそば屋です。2017年10月現在、店舗数は国内外合わせて約130店舗で、従業員は1000名弱。多くの店が駅前にあってサラリーマンの利用が多く、かけそばを一杯300円で提供しています。首都圏の方には馴染みがあるかもしれませんが、出店していない他の地域の方からすれば、富士そばは一層謎の存在として映るかもしれません。
また、社内の従業員からも「会長は不思議な人だな」と思われることがあるようです。
「はじめに」でご紹介したように、富士そばにはふしぎな仕組みが多いと言われます。しかし、私が最も大切にしていることは、突き詰めればたった一つだけ。それは一言でいえば、「従業員をなるべく大切に扱う」という、至極当たり前の方針です。そんなあまりにもシンプルな考え方が、今の時代にはかえって新鮮に映るのかもしれません。


