記事

【ブラック企業大賞】東京オリンピックと一億総過労死

1/2
ブラック企業大賞・表彰式。大成建設と三信建設工業に特別賞が贈られた。=23日、都内 撮影:筆者=

ブラック企業大賞・表彰式。大成建設と三信建設工業に特別賞が贈られた。=23日、都内 撮影:筆者=

 今年のブラック企業大賞・特別賞に新国立競技場の建設を請け負っている大成建設と三信建設工業が選ばれた。受賞理由は若き現場監督の過労自殺だ。

 新人の現場監督で前月の残業時間が200時間を超えていたとされる。新国立競技場は設計のやり直しで着工が予定より一年遅れた。2020年の東京五輪開催に間に合わせるため現場は強行軍を強いられていたのである。

 安倍政権が来年の国会で成立を目論む「働き方改革」には、「高度プロフェッショナル制度の導入(残業代ゼロ)」や「裁量労働制の拡大」などの猛毒が含まれている。

 裁量労働制とは、労使間で残業時間を「みなし」で決め、実際の残業時間が多かろうが少なかろうが、労働者は一定の残業代を得る仕組みだ。

 「定額働かせ放題」ともいわれ、経営者に好まれる制度だ。NHK記者・佐戸未和さんの過労死は裁量労働制が招いた。

 「働き方改革法案(仮称)」が国会に出されれば通るのは必至だ。過労死が飛躍的に増えることは、想像に難くない。

現場監督を過労自殺に追い込んだ大成建設に抗議する同業の男性。=8月、新国立競技場・建設現場前 撮影:筆者=

現場監督を過労自殺に追い込んだ大成建設に抗議する同業の男性。=8月、新国立競技場・建設現場前 撮影:筆者=

 「(安倍政権が掲げる)一億総活躍とは一億総過労死」。新聞記者時代から労働問題に取り組んできた竹信三恵子さん(和光大学教授)は、こう指摘する。

 マスコミが創り出すオリンピックという美名の下、一億総過労死となっても不思議ではない。

 この国の体制は「一億総火の玉」を強いた歴史を持つ。そして今は戦前回帰を理想に掲げる首相を頂くのだから。

あわせて読みたい

「ブラック企業」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    家賃14000円 かぼちゃ物件の末路

    BLOGOS編集部

  2. 2

    新宿区が広報せず高齢者情報提供

    田中龍作

  3. 3

    おっぱい飲ませ登場 モデル賛否

    女性自身

  4. 4

    バブルを懐かしむ50代女性の貧困

    NEWSポストセブン

  5. 5

    反安倍かシンパ 両極端な全国紙

    舛添要一

  6. 6

    池上氏 議員定数増は公約と違う

    文春オンライン

  7. 7

    神対応ボランティアの裏に仕掛人

    中妻穣太

  8. 8

    金持ちが駆使する相続税の抜け穴

    MAG2 NEWS

  9. 9

    日本の旅館が外国人にウケない訳

    内藤忍

  10. 10

    「通勤に便利な家」を買うのはNG

    文春オンライン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。