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「年収100万でファミレスバイト掛け持ち」はネガティブキャンペーン? 法科大学院制度を維持したければ問題点を直視せよ

 DIAMONDに新人弁護士の実態記事が掲載されています。
新人弁護士「年収100万でファミレスバイト掛け持ち」貧困の実態」(DIAMOND2017年12月21日)

 弁護士としての所得は100万円、もちろんそれでは食べていけないからファミレスでアルバイトで150万円を稼ぐ、そんな新人弁護士が紹介されています。
 司法修習を終了しても就職がない、即独などが当たり前のようになり、そうした実態が報じられるたびに法曹志望者は減少の一途を辿っています。

 これもすべて弁護士激増政策と法科大学院制度に原因がありますが、文科省は、とにかく法科大学院制度の維持に躍起になっています。
 そんなところへこのような新人弁護士の実態がたびたび報じられることになるのですが、法科大学院制度に傾倒する人たちは、これをネガティブキャンペーンだと非難するわけです。
 こういうことが報じられるから法曹志望者が減るのだと。

 ならば法科大学院を卒業するとバラ色だ、というキャンペーンを行えとでも言うのでしょうか。
 バラ色ではないのですから、それだと何だか悪質商法と同じです。
増えている電話勧誘による資格商法」(全国大学生活協同組合連合会)

 法科大学院制度の維持するならば、何故、法曹志望者の激減を招いたのかという原因と実態から出発しなければ絶対に制度を維持するための改革などできません。
 むしろ、本原因から目を逸らそうとするから、法科大学院制度の死期を早めていることに気づかないのでしょうか。
 法科大学院制度を本気で守り抜きたいのであれば、もっとも根本的な原因に目を向けるべきでしょう。「理念」だけが一人歩きしている状態は、もはや滑稽です。

 弁護士激増だとやっていた当初の頃こそ青い鳥を求めて法科大学院への志願者が一時的に急増しましたが、すぐに閑古鳥が鳴くようになったのも弁護士の需要がないという実態がすぐに伝わってしまったからです。

法科大学院へ行けば見つけられるかもしれない


青い鳥

 今、法科大学院、そして弁護士を目指す人たちは、何を求めているのか、私にはよくわかりません。未だに青い鳥を求めて法科大学院に飛び込んできているのでしょうか。現実を見ないで飛び込んできているのなら、そうなのかしれません。
 その結果がファミレスでアルバイトというのであれば自らの選択の結果でしょう。

 しかし、その人は自らの選択の結果とは言えても、これが法科大学院へ行った先の実態であるならば、この世界を目指そうなどと思う学生はいなくなります。
 この現実から目をそらせば、制度は立ちゆかなくなるのは誰がみてもわかることなのに、制度の推進者たちは、ここから目をそらす、これは日本の政治の病理の象徴でもあります。

『変貌する法科大学院と弁護士過剰』(花伝社)

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