記事

「許容社会」から「非許容社会」へ

私たち「団塊の世代」は、1960年代後半から1970年代初めに学園紛争、ベトナム反戦デモなどを経験した。日本のみならず、1968年にはパリでは学生が「五月革命」を、そしてアメリカでは40万人の若者が「ウッドストック」の野外大コンサートを盛り上げた。

 まさに戦後の高度経済成長の申し子とも言える現象であり、ドナルド・イングルハートは、これを「静かなる革命」と称した。物質的豊かさではなく、政策決定過程への参加など脱物質主義的な要求を掲げることをその特徴とした。ヒッピー文化の香りがする当時のカリフォルニア大学バークレーの自由な雰囲気を懐かしく思い出す。

 先進国では、リベラルな考え方が広まり、ゲイやレズといった性的少数派、奇抜なファッション、麻薬などを容認する「許容社会(permissive society)」となっていった。

 ところが、今の日米欧先進国の雰囲気は全く違う、異なる人種、宗教、生き方、考え方の人を排除し、少数派に非寛容な社会になっている。それを右傾化と呼んでもよいが、その背景には、経済の停滞と貧富の格差の拡大がある。人々は不満のはけ口を見つけ、魔女狩り的に攻撃する。

 その結果、社会は分断され、テロや犯罪が増え、治安も悪化する。相手のことを思いやる連帯社会を再構築すべきである。 

あわせて読みたい

「マイノリティ」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    加計と今治市の補助金巡る泥仕合

    田中龍作

  2. 2

    日大広報は正論 TV取材は非効率

    安倍宏行

  3. 3

    加計の面会否定は安倍擁護ありき

    猪野 亨

  4. 4

    安倍政権が保つ支持率3割の裏側

    紙屋高雪

  5. 5

    日大の加害者を賞賛する声に疑問

    赤木智弘

  6. 6

    安倍政権支持はマスコミにも責任

    小林よしのり

  7. 7

    日大 80億円守るため否定発言?

    PRESIDENT Online

  8. 8

    ユニクロ元社員が内情を実名暴露

    文春オンライン

  9. 9

    内田前監督が居座る日大の異様さ

    NEWSポストセブン

  10. 10

    内田樹氏「安倍政権は戦後最悪」

    『月刊日本』編集部

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。