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韓国少し経験に学ぶ 「慰安婦合意TF報告」より前に訪日し、言質を取ってしまおう

2015年12月28日に締結した「従軍慰安婦合意」から2年。筆者は同じ12月28日に、「慰安婦合意検証タスクフォース(TF)」の報告書が発表されるのではないか、と予測しています。そんな中、報告提出を待たず、韓国康京和(カン・ギョンファ)外相が日本への訪問を検討していると報道されました。

「韓国外相、19日にも初来日で調整」

最終的かつ不可逆的な解決を確認した従軍慰安婦問題をめぐる「日韓合意」に関して近く韓国側がまとめる検証結果についても説明がある見通しです。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3232258.html

説明ねえ。

少し前に「従軍慰安婦合意」を無効にする「違法文書」発見の報道がありました。「証拠が出た。合意は無効だ」と凄い報道だったんですが、結局、非公開を決定しています。

「文在寅政権も「12・28合意文書」の公開を拒否」 2017.08.16

外交部は決定通知書で「公開される場合、国家の重大な利益を著しく損なう恐れがある情報」であり、「現在進められている裁判(情報非公開処分の取り消し訴訟)と関連した情報」との理由で公開を拒否した。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/28200.html

当ブログでは、「反日韓国の次なる作戦は? 「慰安婦合意が違法な証拠文書を見つけたった♪」」という記事で、「ウイーン条約法の条約無効規定は不可能」と結論していましたが、国民の関心が高いにもかかわらず公開できなかったことを考えると、やっぱり合意無効を叫べるほどの文書ではなかったのでしょう。

とはいえ、以前にも指摘したとおり、タスクフォースの面々は、「慰安婦合意に問題はなかったよ」なんて報告できるはずもなく、なんらかの屁理屈を捻り出さなければなりません。プランBも失敗して、プランCに移行ということになりますね。で、「証拠があるのに、合意の無効を認めないのは日本の責任」みたいな議論に持っていくと考えられます。問題は、今の韓国経済が、日本の援助なく持ち直すことが不可能になりつつあることです。

■ツートラック外交の新解釈を押し付けか

「対日関係格上げに努力=共同宣言20周年で韓国外相」2017年12月11日

「わが政府は、歴史を直視しながら、韓日関係を未来志向的に発展させるため努力している」と強調。「難しい問題はうまく管理する一方、北朝鮮の核・ミサイル対応での協力や、経済、人的交流などの実質的協調を強化していく」と語った。

http://news.livedoor.com/article/detail/14014166/

最新の康(カン)外相の言葉であります。冒頭の「歴史を直視しながら」というところがミソですね。かつてのツートラック外交は、「歴史問題を棚上げにして、経済協力を優先する」という考え方でしたが、今の韓国が言う「ツートラック外交」は、歴史問題も蒸し返しつつ、経済協力を日本に求めるという、韓国に一方的に都合の良いものになっています。

「カン・ギョンファ外交部長官、就任後初の訪日を推進」 2017.12.02

12月中には12・28「慰安婦」合意TFによる調査結果の発表が予定されている。どのような内容が、どのレベルで公開されるかによって、韓日関係にも影響を及ぼしかねない。外交部内では結果の発表を待たなければならないが、TFの調査結果が発表されれば、カン長官の訪日が当分難しくなるのではないかと見られている。文在寅大統領はこれに先立ち、慰安婦被害者問題を含めた歴史問題とその他の外交・安保・経済・文化などでの韓日間の協力を同時に進める、「ツー・トラック外交」基調を明らかにし、安倍晋三首相と「シャトル外交」(両国首脳が懸案がある度に相手国を行き来しながら会談を行うこと)の復元にも合意した。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/29136.html

「従軍慰安婦問題」と日韓協力を「同時に進める」ことを、安倍首相は合意していないと思いますが、いつの間にやらそういう話になっているんですね。しかも、どの新聞も、TFの報告が、日韓関係に悪影響を与えることを予測しています。だったら日韓関係改善のために、報告を出さなければいいだろうに、そうはならないのが今の韓国です。

領事館への「従軍慰安婦像」設置を放置し、通貨スワップ協議を吹っ飛ばされた経験から、今回先手を打つことにしたらしいのですね。

「韓国外相 慰安婦合意検証報告書の発表前訪日で調整=19日にも」2017/12/11

韓国政府がTFの報告書発表前の訪日を進めているのは、報告書がもたらす影響を意識したためとみられる。報告書の内容次第では両国関係が冷え込み康氏の訪日が延期され、文在寅(ムン・ジェイン)政権での対日関係の新しい出発に影響を与える恐れがある。

康氏がTFの報告書が発表される前に訪日すれば、歴史問題と、北朝鮮核問題や経済分野での協力を切り離す「ツートラック」で対応する方針を伝え、こうした方針を報告書の内容と関係なく維持する姿勢を示すとみられる。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2017/12/11/0400000000AJP20171211001300882.HTML

報告書提出前に経済協力を取り付け、「報告書の内容と関係なく維持する姿勢を示す」と。ん? 姿勢を示す? 確約するとかじゃなくて?

韓国が維持する姿勢を示すと、日本はそれに従うということなんでしょうか。なんかエライ上から目線ですな。

でも、過去の日韓関係はずーっとこんな感じだったんでしょう。韓国が「強い姿勢」を見せると、日本が妥協して。

しかもこのやり方は、今中国が韓国に向かってやっている姿勢です。中国からやられた上から目線を、今度は日本に対してやろうとしてるんですね。

■韓国への対応は、中国に一日の長

「韓国を操る中国――「三不一限」の要求」

王毅は「三不一限」を着実に実行せよと韓国に要求する際に、「言必信、行必果(言葉には必ず信用が伴わなければならないし、行動には必ず結果が伴わねばならない)」という中国の故事成句を用いて康京和を諭(さと)した。

対等の会話というより、習近平政権に入り外相を務めるようになった王毅の、あの居丈高な、「司令」に等しいような言いっぷりだ。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/11/post-9016_2.php

「言葉には必ず信用が伴わなければならないし、行動には必ず結果が伴わねばならない」。

いい言葉ですな。ちなみに孔子の言葉です。訪日した康(カン)外相に、この言葉を送ったらどうですかね。さらに「中国の王毅外相と、まさに気持ちは同じです」と付け加えれば完璧です。

こと韓国への対応に関しては、日本はもっと中国に見習うべきだと思います。玉虫色のどっちにも取れる会談ではなく、はっきりと「姿勢を示す」ことが日韓関係に必要なのではないでしょうか。「慰安婦合意TF報告」を見据えて、曖昧な態度は禁じ手と考えます。日本の適切な対応に期待しましょう。

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