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冬巡業、貴乃花親方の代役に確執ある兄弟子親方送り込む深謀


【八角理事長、白鵬と貴乃花の溝は埋め難いものに(写真:共同通信社)】

 大相撲冬巡業の一行の行く先々では、報道陣の姿が目立つ一方、力士たちが街をそぞろ歩く姿は全くといっていいほど見られない。

「12月3日から17日までの日程が組まれた冬巡業ですが、巡業部長代理を務める広報部長の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)が開催に先立って力士たちに『責任ある行動を』と訓示。支度部屋には〈別行動を一切認めません〉と張り紙が掲示された。報道陣には『ケガ人以外は全員、同じバスで移動するということ。外出禁止にしているわけじゃない』と説明があったが、協会が力士たちを“監視下”に置こうとしているのは明らか」(担当記者)

 現場に巡業部長の貴乃花親方の姿はない。日馬富士事件への対応を理由に帯同を外され、春日野巡業部長代理の脇を巡業部副部長の玉ノ井親方(元大関・栃東)、そして審判部から派遣された高田川親方(元関脇・安芸乃島)が固めている。

 その様子を見たある若手親方は、「協会も露骨なことをやる……」と呟いた。

◆安芸乃島との遺恨

 審判部からの派遣メンバーに選ばれた高田川親方は、貴乃花親方とは二子山部屋時代の兄弟弟子。ただし、引退後は指導方針などを巡って対立して確執が生まれ、袂を分かった。

「亡くなった二子山親方(元大関・貴ノ花=貴乃花親方の実父)は、貴乃花部屋にいられなくなった安芸乃島を、一門には所属せずに部屋を運営していた先代の高田川親方(元大関・前の山親方)に預けた。貴乃花は、安芸乃島を巡る心労が二子山親方の病状を悪化させたと思い込んでいるところもあり、対立は根深い。貴乃花が一門を割って“独立”したのを見計らうように、安芸乃島が二所ノ関一門に戻ったことからも両者の遺恨がうかがえます」(後援会関係者)

“反・貴乃花”の親方を巡業に送り込む意味は大きい。巡業部には、一門の枠を超えて貴乃花親方に共鳴する親方が集まっているからだ。

「同じ一門の阿武松親方(元関脇・益荒雄)をはじめ、副部長の玉ノ井親方、木瀬親方(元前頭・肥後ノ海)、尾上親方(元小結・濱ノ嶋)、立田川親方(元小結・豊真将)ら現役時代の横綱・貴乃花を尊敬する若手親方衆ばかり。今回の巡業に審判部から派遣された浅香山親方(元大関・魁皇)も人望が厚く、貴乃花親方に近いとされている。

 八角理事長(元横綱・北勝海)ら執行部は、貴乃花親方を東京に張り付け、巡業部の面々を九州への巡業に出して分断。その上で、巡業先では貴乃花親方と対立する親方の監視下に置き、執行部派に一人ずつ取り込んでいこうという思惑があるのではないか」(同前)

※週刊ポスト2017年12月22日号

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