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アメリカは韓国を見限ったのか? サムスン株暴落と核攻撃発言

北朝鮮のミサイル発射で、にわかに緊張が高まっている東アジア。アメリカ国務省の報道官が核攻撃に言及するなど尋常でない事態に入りつつあります。

北朝鮮は、平和国家宣言を自ら行い、アメリカの実力行使に歯止めを掛けようとしています。が、このままではいずれ北朝鮮が「アメリカ直接攻撃」の力を持つのは確実なわけで、アメリカが北朝鮮の時間稼ぎに乗る可能性は薄い状況です。

そんな中、お隣韓国では、アメリカの対北攻撃にブレーキを掛ける発言が出るなど、相変わらず状況を読めない姿を見せております。

■世界と見えてるものが違うとしか思えない文大統領の言動

「文大統領「韓国の同意がない先制攻撃は容認しないと米に伝達」」朝鮮日報 2017/12/07

文大統領は「北朝鮮は宗教関係者や民間人の訪朝申請も何度も拒否してきた。しかし今回は天道教関係者の訪朝が実現した。これがきっかけとなるかもしれないし、北朝鮮が平昌(冬季オリンピック)に参加すれば、スポーツ分野で対話が実現するかもしれない」との見通しも示した。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/12/07/2017120701084.html

今のこの状況で北朝鮮に人を送れば、それは人質と同然となる気がしますが、そういう認識はないのでしょうか? 

なにしろアメリカの上院議員が、在韓米軍の家族の退避について、言及して話題になっているのです。

「アメリカと北朝鮮の軍事衝突が近い?在韓米軍家族の帰国すでに決定か」

この問題を巡っては、米共和党のリンゼー・グラハム上院議員が3日のCBSニュースのインタビューで、米国と北朝鮮の軍事衝突が近づいているとの認識を示し、「在韓米軍の家族を韓国国外へ退避させ始める時が来た」と述べていた。今後、米国政府が取るべき方針として主張した形だが、実際にはすでに帰国は決まっており、グラハム発言はそれを知った上で「口がすべった」ものだというのが情報源の説明である。

http://news.livedoor.com/article/detail/13983673/

にも関わらず、逆に北朝鮮に宗教関係者を送り込むとは。いったい何を考えてんでしょうか。トランプ大統領との電話会談も、それなりに行われているようなのですが、現状認識についてトランプ側から指摘は入らないのでしょうか。諦められてしまったんでしょうかね?

このアメリカの動向と全く噛み合わない韓国に対して、アメリカ側の動きが急に激しくなってきました。

■サムスン株暴落がもたらすもの

韓国株式市場は、一年前から起きていた異常な株価高騰が、バブルではないかと心配されてました。そもそも実体経済が回復していないのに、なぜか株価が上昇しているのです。おかしいと言われるのは当然でしょう。

「韓国の株高は誰が見ても異常 日経平均高値に浮かれている場合か、ニューヨーク市場はバブル懸念

韓国株買いの主役は外国の投資ファンドだ。サムスンなど韓国の情報技術(IT)関連株を中心に、3割以上が外国勢によるものだ。外貨不安を抱える韓国は外国からの資本流入の9割近くを外国からのポートフォリオ(株式など証券)投資に依存している。株式バブルの崩壊不安が生じると、巨額の資本流出と通貨ウォンの暴落リスクが高まる。

http://www.sankei.com/premium/news/171111/prm1711110012-n1.html

つまり、単なるバブルよりももっと悪い、ハゲタカ連中による仕込みだった可能性もあるのですね。この株価に変動が起きたのが、11月27日です。モルガンスタンレー証券が、サムスンの株価評価を突然『中立』に変更したからでした。

「アジア300指数・16時 反落、ハイテク株に売り サムスン5%超安」

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL27HZ1_X21C17A1000000/

もちろん、半導体関連株は過熱気味だという話や、需要が過剰になる可能性など、いくつか言われてはいました。しかしサムスン狙い撃ちで目標株価を引き下げるのは、唐突だったと思います。なにしろサムスン自体は業績好調をアピールしており、暴落した同日のハンギョレ新聞で、史上空前の営業利益は確実と報じていたくらいです。

「半導体コリア…今年売上10兆円突破なるか」

サムスン電子の昨年の半導体売上は51兆1600億ウォン(約5兆2千億円)、SKハイニックスは17兆1980億ウォン(約1兆8千億円)だった。両方を合わせると、68兆3580億ウォン(約7兆円)で、今年100兆ウォンを上回る場合は、1年の間に50%以上増加したことになる。半導体市場が「スーパーサイクル」(長期好況)を迎え、価格が急騰したことによるものと見られる。

http://japan.hani.co.kr/arti/economy/29086.html

特にモバイルDRAMのシェアは圧倒的で、いくら需要の頭打ちが懸念されていたとしても、サムスン電子自体はそう簡単に業績が落ちるとは思えません。しかしモルガンスタンレーの指摘と同時に、株価は下げ、サムスン株価下落に引っ張られて韓国市場全体が下落しています。

「ソウル株式市場・大引け=続落、2カ月ぶり安値で終了」2017年12月7日

https://jp.reuters.com/article/%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%AB%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%83%BB%E5%A4%A7%E5%BC%95%E3%81%91%EF%BC%9D%E7%B6%9A%E8%90%BD-2%E3%82%AB%E6%9C%88%E3%81%B6%E3%82%8A%E5%AE%89%E5%80%A4%E3%81%A7%E7%B5%82%E4%BA%86-idJPL3N1O72P66

この株価変動は、韓国経済とって明らかに想定外でした。なにしろ11月末に、アメリカ政策金利引上げに対応して、約6年半ぶりに0.25ポイント引き上げたばかりだったのです。理由が、このサムスンの好調を下支えにした景気動向だったのですが、吹っ飛んでしまいました。

■電化製品に直撃しそうなセーフガードを連発

さらに明らかな経済的圧力を、アメリカは仕掛けてきています。

「米貿易委「米国内で販売する洗濯機の半分以上はアメリカの工場で作れ」」 2017.11.22

米国国際貿易委員会(ITC)が21日(現地時間)、こうしたメッセージを盛り込んだ洗濯機セーフガード(緊急輸入制限措置)勧告案を発表した。

http://japan.hani.co.kr/arti/economy/29048.html

「韓国政府 米通商代表部の公聴会でセーフガードに反対」2017-12-07

韓国政府が現地時間の6日、アメリカ通商代表部で開かれた太陽光発電パネルに対するセーフガード(緊急輸入制限措置)関連の公聴会に出席し、セーフガード発動への反対の立場を示しました。

http://world.kbs.co.kr/japanese/news/news_Ec_detail.htm?No=66061

本来、セーフガードは製品の市場影響力を問題にするため、韓国製品だけを狙い打ちにするものではありません。洗濯機も太陽光パネルも、韓国に限らずアメリカの製品にダメージを与えそうな製品に等しく関税を掛けることになります。ただ、今回ターゲットとなった洗濯機と太陽光パネルは、中国と韓国に特に影響が出る製品が多い分野です。たまたまそうなった、と考えるのは難しいでしょう。結論が出るのは、どちらも来年2月ごろですが、アメリカが韓国に容赦をしない姿勢を出していることを、正しく理解する必要がありそうです。

■時限爆弾回避に本当に徳政令をやっちゃった

家計債務が約145兆円を超える緊急事態に入っているのは、随分前から言われてきました。金利上昇は、借金の利息も上がることになりますから、いよいよ家計債務が危険水域に入ってきます。文政権は、この危機回避に徳政令、つまり借金棒引きを行いました。

「借金減免=モラルハザード?過去を見てみよう」2017.12.04

先月29日、政府が元金1千万ウォン以下の借り入れを10年間償還できない159万人に対して、元利金の全額を免除する政策を発表すると、「モラルハザード」が憂慮されるというマスコミ報道が続いた。

http://japan.hani.co.kr/arti/economy/29150.html

上記のハンギョレ新聞の記事は、「韓国人はモラルが高いから大丈夫」という記事なのですが、さぁてどうなることやら。

韓国経済とアメリカの対応について情報を集めてみると、好調だったはずのサムスンが力技で業績不振になりそうな辺り、アメリカからの厳しい圧力が始まっているように感じます。

核開発を続ける北朝鮮はもちろん、中国傾斜を強める韓国のことも、「潰す」とは行かないまでも「半殺し」くらいには、しようとしているのかもしれません。韓国はそれがわかっていないようで、相変わらず「日本が事態を大げさに扱ってる」という報道ばかりです。

風雲急を告げる朝鮮半島情勢。北朝鮮だけでなく、韓国の今後も大きな分水嶺が近づいていると言えそうです。

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