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わかり始めた貴乃花親方の真意と“vs白鵬”の構図


【貴乃花親方の“真意”とは?】

「例年、年末年始の歌番組やバラエティー特番といえば、新年のおめでたい雰囲気もあいまって、この1年間に活躍した力士たちが引っ張りだこ。年末年始は、力士にとっても、いい“お小遣い稼ぎ”のシーズンで、1月に19年ぶりの日本人横綱になった稀勢の里(31才)は、NHK紅白歌合戦の審査委員候補でした。でも、今年は“暴行事件”の影響で力士の姿が画面から消えそうです」(テレビ局関係者)

 貴ノ岩(27才)への暴行事件を起こした元横綱・日馬富士(33才)の電撃引退から1週間も経たないうちに、九州各地を回る「冬巡業」が始まった。

 スタートは12月3日の長崎県大村市。会場の体育文化センターには満員の約4000人が来場し、土俵上の迫力のある立ち合いに大きな歓声が上がった。巡業は長崎、福岡、大分、宮崎、熊本、鹿児島各県を周り、17日の沖縄県宜野湾市で終了する。

 粛々と行われる巡業。しかし、事件はまだ終わっていないどころか、水面下ではさらなる「新展開」を迎えている。

 連日、ワイドショーを賑わせる騒動を簡単にいってしまえば、「ダンマリを決め込む貴乃花親方(45才)は一体、誰と何のために闘っているのか」ということに尽きる。スポーツ紙のベテラン相撲担当記者が言う。

「貴乃花親方は警察に被害届を出した後、相撲協会の調査協力を再三にわたって拒否し、沈黙を貫きました。当初は、息子同然の貴ノ岩にけがをさせた日馬富士や、相撲協会の理事長ポストを争う八角親方を敵視しての行動かと思われましたが、ここに来てようやく貴乃花親方の“真意”がわかり始めてきたんです」

 そのヒントになるのが、少ないながらも貴乃花親方が語り始めた言葉だ。

「日馬富士は引退する必要はなかった。何かの陰謀だ」

 引退と聞いてそう驚いたという。つまり貴乃花親方にとって「日馬富士を引退に追い込む」ことは本意ではなかったのだ。『スポニチ』の取材にはこう話したという。

「現役のときに違う部屋の力士が酒席などをともにするのはどうなのか」「親睦というなら、土俵の上で力いっぱい正々堂々と相撲を取ることが親睦ではないか」

 前出・担当記者が続ける。

「先代の二子山親方も弟子が他の部屋の力士と酒席をともにすることを禁じていました。貴乃花親方もその意思を引き継いで、弟子の指導に当たっています。相撲の取り組みというのは、単純にいえば“部屋別対抗戦”です。部屋の垣根を超えて仲よくすることは馴れ合いを生じさせ、果ては八百長相撲につながることを危惧しているんです。今回の件で貴乃花親方から一貫してうかがえるのは、親睦名義でしょっちゅう集まって食事や酒宴を共にし、お金の貸し借りもしている『モンゴル互助会』に対する強い憤りです」


【貴乃花親方と対決姿勢の白鵬】

◆横綱は神様に近い人でないといけない

「モンゴル互助会」とは、モンゴル出身力士による親睦会の名称で、15年ほど前に旭鷲山の呼びかけで結成されたとされる。「モンゴル力士会」と呼ばれることもある。

 番付に応じて会費を集め、病気になった力士の見舞金や冠婚葬祭の費用などに充てる生活互助会である一方、部屋の垣根を超えて酒を酌み交わすこともある。

「貴乃花親方は弟子の貴ノ岩が他のモンゴル人力士と交わることを厳しく禁じました。それに反感を持った白鵬や日馬富士が率先して暴行したのではないかと、貴乃花親方は疑っているふしがあります。モンゴル互助会は、八百長相撲を意味する“星の回し合い”の温床との指摘も絶えません。『週刊新潮』(12月7日号)はモンゴル出身力士の間で八百長が横行していると報じ、これに対して相撲協会は“事実無根”と抗議文書を送ることを決めました」(前出・担当記者)

 部屋を超えて強い影響力を持つモンゴル互助会のヒエラルキーの頂点に立つのが現役横綱の白鵬(32才)だ。

 近年の白鵬の土俵内外の存在感は、良い意味でも悪い意味でも増している。九州場所で自身の史上最多を更新する40回目の優勝を果たした大横綱でありながら、11日目の取り組みで関脇・嘉風に敗れた際、軍配に抗議して土俵下に1分以上立ち尽くした。横綱にあってはならない態度であることはいうまでもない。千秋楽の優勝インタビューでは暴行事件の渦中にもかかわらず、観客に万歳三唱を要請し、物議を醸した。

「白鵬は、悪童として知られた朝青龍が現役の頃は優等生的存在だったが、近年は取り組み時に禁じ手のエルボーを相手に食らわせたり、勝敗決定後に相手を押し倒す『ダメ押し』まで行う。すっかりやりたい放題になっています」(相撲ジャーナリスト)

 神話に起源を持ち、日本最古の「国技」とされる相撲において、横綱は「強さ」だけではなく「品格」が求められる。愚直なまでに相撲道を追求し、「横綱とは何か」を問い続ける貴乃花親方にとって、モンゴル互助会の頂点に立ち、品格に欠ける白鵬の振る舞いは、苦々しさを超えて怒りを覚えるレベルかもしれない。貴乃花親方を支える景子夫人(53才)は2日、宮崎市内の講演でこう話した。

「横綱は神聖なもの。横綱は神様に近い人でないといけない。他の力士たちに力士道を生き様で見せるのが使命」

 一方の白鵬も、貴乃花親方との対決姿勢を隠さない。

 11月28日、福岡市内で開かれた八角理事長による暴行問題に関する講話の席で、白鵬は「貴乃花巡業部長のもとで冬巡業には参加できない」と発言した。八角理事長は横綱の立場をわきまえない白鵬の発言を表向き戒めたが、実際、白鵬の希望通り、貴乃花親方は暴行問題への対処を口実に冬巡業から外された。

 ここに来てはっきりと浮かび上がってきたのは、「貴乃花vs白鵬」という構図なのだ。

※女性セブン2017年12月21日号

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