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白鵬、モンゴル国籍のまま一代年寄襲名を認める動きも


【白鵬と貴乃花の対立が先鋭化(写真:共同通信社)】

 10月の鳥取巡業中に起きた平幕力士・貴ノ岩への暴行事件の責任をとって、11月29日、横綱・日馬富士の引退会見が行われた。ところが、相撲協会の混乱は収まりそうになく、協会人事に口を出すほど横綱・白鵬の存在感が増している。さらに関係者の間で波紋を広げたのが「優勝パレード」だ。白鵬がオープンカーに乗り込んだ際、隣で優勝旗を持っていたのは十両・蒼国来だった。

 通常、優勝パレードの旗手には、同部屋か同じ一門の幕内力士が選ばれる。蒼国来は時津風一門の荒汐部屋所属。白鵬が所属する伊勢ヶ濱一門の宮城野部屋とは本来、縁遠い存在だ。

「ポイントは蒼国来がモンゴル系中国人力士であり、かつ2011年に発覚した八百長問題で一度は解雇処分を受けた過去があることです。蒼国来はこれを不服とし、協会を相手取って地位保全を求めて東京地裁に提訴。2年後に“八百長の証拠はない”とする判決を受けて復帰した経歴を持ちます。因縁の力士を横に従えて堂々と優勝パレードをすることで、協会に対しても、ガチンコ相撲を貫いてきた貴乃花親方に対しても当てつけのつもりだったのではないか」(担当記者)

 そうした白鵬の言動に対し、協会側は後手に回るばかりだった。九州場所11日目に関脇・嘉風に敗れた一番では、1分以上も負けを認めず“立ち会い不成立”をアピール。表彰式では勝手に日馬富士と貴ノ岩の復帰を“約束”し、観客に万歳三唱まで求めた。これらは、協会が全くコントロール出来ていないことを示していた。

「嘉風との一番での“アピール”については一応、白鵬は翌日に審判部を訪れ、謝罪している。千秋楽のインタビューについても厳重注意はあったものの、結局、協会側は暴行事件の現場にいたキーマンの一人である白鵬に強く出られない。協会側が不利になる発言や行動を取ってもらっては困るからです。だからむしろ、白鵬の悲願であった“モンゴル国籍のまま一代年寄襲名”まで認めようとする動きがあるくらいなのです」(協会関係者)

 一代年寄は現役時代の四股名をそのまま名跡とする制度で、著しい功績を挙げた横綱だけに認められる。過去の実例は大鵬、北の湖、貴乃花の3人のみ(千代の富士は辞退)。もちろん九州場所で40回目の優勝を果たした白鵬の功績は十分だが、引退後も協会に残るには日本国籍を有していることが条件となり、協会は長く「一代年寄でも例外はない」という姿勢を貫いてきた。

「それを曲げる話が持ち上がるほどに協会執行部は、反旗を翻した貴乃花親方を恐れているということでしょう。結果、貴乃花親方と白鵬の対立がどんどん先鋭化していく構図が生まれている」(同前)

※週刊ポスト2017年12月15日号

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