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在イスラエル米大使館をテルアビブからエルサレムに移す問題について

今日トランプ大統領が電話でアラブ諸国のリーダーたちに在イスラエル米大使館をエルサレムに移すと告げました。これはエルサレムという都市がイスラエルのものであることをアメリカが正式に認める行為に他なりません。この件に関しトランプ大統領は水曜日にスピーチを行う予定です。

今回のトランプ大統領の決断は、彼の独断ではありません。なぜなら米議会は1995年に「エルサレム大使館法」を成立させているからです。その時の票決は、下院では賛成374対反対37、上院では賛成93対反対5でした。

同法では「1999年5月31日までに在イスラエル米大使館をテルアビブからエルサレムに移すこと」と決められていました。

しかし、クリントン、ブッシュ、オバマの各大統領は拒否権を発動し、これを阻止してきました。その理由は、もしそれを実行に移すと、中東を政情不安に陥れるリスクを冒すことになるからです。

実はエルサレムには新しい米領事館がすでに2010年に完成しています。この建物は、エルサレム大使館法に従い、正式な大使館としての機能を直ちに発揮できるよう、厳重なセキュリティを講じてあります。

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(写真出典:アミール・マン設計事務所)

ただ、在エルサレム米領事館はスタッフにパレスチナ人も雇っており、彼らはセキュリティ上の理由から解雇する必要があります。またイスラエル大使を始め大使館のアメリカ人スタッフのエルサレムでの住居を確保する必要があります。

アメリカが大使館をエルサレムに移すとヨルダンやエジプトなどの、イスラエルと良好な関係を維持することに努めてきた国々は、居心地の悪い立場に置かれてしまいます。

ヨルダンの国境には多数のパレスチナ人が居住しており、彼らはアメリカの決断に抗議することが予想されます。しかしヨルダンは歴史的にアメリカから多額の軍事ならびに経済支援を受けてきており、ヨルダン政府はアメリカを非難しにくいのです。

エジプトもアメリカとの良好な関係の維持に努めてきましたが国内には反米感情もあります。

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