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日銀の金融政策は消費者物価指数を動かせるのか

 12月1日に発表された11月の全国消費者物価指数は総合が前年同月比プラス0.2%、 生鮮食品を除く総合指数(コア)は同プラス0.8%の上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコア)は同0.2%の上昇となった。

 総合指数の前年同月比の上昇幅は0.5ポイントも縮小した(9月0.7%→10月0.2%)。これは生鮮食品により総合の上昇幅が0.62ポイント縮小したことによる。夏の天候不順で野菜高騰が高騰していたが、それが収まりつつあるようである。

 生鮮食品を除く総合の前年同月比の上昇幅は0.1ポイント拡大した。(9月0.7%→10月0.8%)。これはガソリンなどの上昇幅がさらに拡大し、生鮮食品を除く食料価格の上昇、携帯電話機や外国パック旅行費が上昇に寄与している。

 生鮮食品を除く総合(コア)指数は日銀の物価目標である。これについてみてみると、2017年1月にコア指数の前年比でプラスに転じ、前年同月比のプラス幅が拡大しつつある。かなりの時間を置いて日銀の異次元緩和が効いてきた、、、と言えるわけでは当然ない。ここにきての前年比の上昇率の拡大は原油価格の上昇が大きく寄与している。原油価格の上昇に日銀の金融政策が影響を与えているわけではない。

 日銀が2013年1月に置いた2%の物価目標、さらには同年4月の量的質的緩和政策で置いた目標とする物価は「除く生鮮(コア)」ではなく「総合」であった。ところが、2016年9月の決定会合で長短金利操作付き量的・質的緩和を決定した際、日銀はこの目標とする物価を総合からコアに置き換えている。いろいろな意味でタイムリーであった。

 それまで日銀は独自に新コアコア指数などを発表し、物価抑制の要因となっていたエネルギー価格の影響を排除した指数を使おうとしたが、むしろそのエネルギー価格の反発が、現在の物価を引き上げていることは今年に入ってからの消費者物価指数(コア)の前年比の拡大の状況を見ても明らかであろう。

 日銀の金融政策の目的は物価を安定させることである。その手段が金融市場を通じた金融調節ではあるが、それが直接、消費者物価指数を上げ下げさせることはできないであろうことは、この状況を見ても明らかではなかろうか。そろそろ日銀も消費者物価指数という物価目標に縛られない政策に転じる必要もあると思うのだが。

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