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「横綱」と「チャンピョン」の違い

「真実を話して膿を出し切り、日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたい」

優勝インタビューで白鵬が話した「膿」というのは、どうやら貴乃花親方のことだったようだ。

貴乃花と白鵬との間には相撲に対する考え方の違いから確執があるとも報道されている。

貴乃花が口にする「相撲道」。日本は様々なことに「道」を求めるが、そこには「礼で始まり、礼で終わる」等々「形式美」が存在している。相撲も格闘技として見れば退屈なものだが、「形式美」を備えた文化として見るととても興味深いもの。

その点において白鵬の相撲、言動には「形式美」が決定的に欠けている。エルボーまがいにのかちあげや、激しい張り手などは「形式美」から逸脱するだけでなく醜いものに過ぎない。

貴乃花の価値観に沿えば、白鵬は「横綱」でなく、「チャンピョン」でしかないのだろう。

若貴兄弟が引退したことで相撲人気が落ちた際に、相撲を興行として成り立たせ続けるために、モンゴルを中心とした外国力士たちに頼ったことで、日本古来の「相撲道」という「形式美」は失われて来てしまったことは皮肉なこと。

これを文化が失われていくと嘆くか、グローバル化の中での自然の流れだと捉えるかは人それぞれ。個人的には相撲には「形式美」を伝承していってもらいたいと思っているが…。

それにしても相撲協会が発表した中間報告はお粗末なものだった。協会はその原因を調査に協力しない貴乃花に負わせようとしているのだと思うが、中間報告を聞く限り誰かを庇うためにストーリーを無理やり作り上げているように思えてならない。

表面上の加害者は日馬富士だが、本丸は他にいるのかもしれない。貴乃花が無言を貫くという行為が、協会批判ではなく、協会を守るためだったという予想外の結果に終わることも有り得るような気がしてきてしまう。

とってつけたような中間報告を聞いていて頭に浮かんできたのは、アガサ・クリスティーの「オリエント急行殺人事件」だった。

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