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「加熱式たばこ」増税は時代に逆行しませんか???



自民党税調で加熱式タバコの増税が検討されるそうです。「紙巻きタバコより税が低くて不公平だ」ということのようですが、どうにも筋の悪い話のように思えます。

あまり知られていませんが、酒とタバコは財務省の所管です。なぜなら酒税とたばこ税があるからです。業界の健全な発展をうながしたり健康への悪影響を防止する観点からは、農水省や厚労省に所管させたら良さそうなものですが、とにもかくにも「たくさん税金を取る!」というのが、酒とタバコに対する国のスタンスです。戦費調達のために使われてきた歴史もあり、いまだ「財政物資」扱いになっていると言ってもいいでしょう。

しかし、加熱式タバコはこれまでの紙巻きタバコが持っていた①健康への悪影響②けむり③臭い―を大きく軽減します。けむりや臭いは相当敏感な人でなければ隣で吸われても気づかないレベルです。当然ニコチンは含まれますが、タールなど煙に由来する有害物質は大半がなくなり、タバコ会社の主張だと悪影響は90~99%解消されるそうです。この数字を信じるかどうかはともかく、多くの問題点が解消されることは確かです。

であれば、しばらくは価格的なメリットをつけて、紙巻きから加熱式への移行を図った方が、国民全体のためではないでしょうか。けむりや臭い、健康への悪影響が減ることは、嫌煙家も喫煙者も歓迎するはずです。「タバコ一切ゆるさん!」という人は別かもしれませんが…。しかし、いきなりタバコをなくすのは不可能なのですから、とりあえず加熱式への移行を進めることは望ましいことだと考えます。

かつて、ビールの税収を守るため「発泡酒」や「第3のビール」の税率が上げられたことを、思い出した人がいるかもしれません。しかし、それとは全く別です。

ビール風の発泡酒や第三のビールは、あくまで「安い代替品」にすぎません。「糖類ゼロ」など特徴を出そうとしている商品もありますが、多くの商品はいわゆる劣化コピーの域を出ません。税率が低い分、小売り価格がビールより安いから売れるだけです。ビールメーカーは、わざわざ技術とお金と労力をかけて、ビールよりまずい(しかし税金が安い)ものを開発してきたわけです。

それに比べると、加熱式タバコは税金を安くするために開発されたわけではありません。世界的なタバコへの風当たりをしのぐため、けむり、臭い、健康への悪影響を軽減した、従来の紙巻きタバコより優れた製品として、開発されたものです。しかし、税率が上がれば加熱式タバコの伸びは鈍化するでしょう。

国が求めるべきは目先の税収ではなく、社会的なメリット、人々の快適性を高めることではないでしょうか。税金を上げるのは、紙巻きから加熱式への移行が進みきってからでも遅くはありません。一度加熱式に移行してしまえば、メーカーも喫煙者も紙巻きに戻ることは困難なのですから。

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