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政府の対応が技術革新のネック

自動車の完成検査について、旧態依然とした国交省の制度が問題になっている。大新聞では遠慮もあり、ちょろっと触れている程度だが、中小のメディアでは批判が強まっているようだ。同じ問題は他の省庁にもある。政府による技術革新の推進はわが身からかも。

よく指摘されるのが同じ国交省のタクシー問題である。世界ではウーバーのようなライドシェアリングサービスが便利で主流になりつつある。日本ではそれが普及していない。タクシーの許認可権を握っている国交省が首を縦に振らないからである。当然のようにタクシー業界も反対し、国交省に圧力をかけている。

このおかげで、(去年の昆明では普通のタクシーだったこともあり)僕はまだ体験していないが、アメリカや中国でタクシーに乗ろうとした瞬間、自分自身の浦島太郎状態に呆然となるらしい。

医療事務のIT化が遅れている。患者すなわち国民全員のため、レセプトやカルテの完全な電子化を進めることで、医療費請求の迅速化、透明化を図り、診断に関して医療機関や薬局の相互連携を強化することが喫緊の課題である。厚労省が進めようとしている「かかりつけ医」も、この連携があればこその制度だろう。

これに関して、アマゾンがアメリカで薬局業務に参入しようとしているとの情報がある。処方された薬をもらうために、今は薬局に行かなければならない。それをアマゾンなどのサイトが対応してくれるのなら、手間暇がかからない。また、薬に対する相談も遠慮なくできるし、正確に答えてくれる。アマゾンの戦略も、電子化が進んでいるアメリカならではだと思う。日本の医療に関する制度が、アメリカとの対比でどこまで遅れるのか心配になる。

もう1つの事例は教育である。友人が実践しているところでは、子供の知識教育にはパッドなどの電子媒体で学ぶのが一番だそうだ。小学校が役に立たないというわけではない。学校は意思疎通(書くこと、会話すること)と論理を学び、自然や実社会を体験し、子供の人間性を育む場になるべきだろう。教材としてパッドを配り、それで基礎知識を学ばせる一方、教員は人間性を確立するために生徒を支援、指導することになる。

義務教育だけでなく、大学を含めた高等教育についても、教員の役割を見直すべき段階に来ている。ITで可能なことを貴重な人材がやるべきでない。

さらに進めれば、細かな知識は覚える必要がなく、ITを使えれば十分となる。得たい知識がどこにあるのか、どうすれば得られるのか、その目標と道筋さえ知っていれば十分である。文科省はこのことを十分に認識し、政策を打ち出しているのだろうか。相当程度、真逆の方向を向いているように思えてならない。

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