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シンゴジラのヤシオリ作戦による金融への影響を想定してみた

 11月12日の地上波で初放映されたシンゴジラは大きな反響を呼んだようである。平均視聴率は15.2%と高かったようだが、それよりもネットでの反響が大きかった。すでに映画館などで見た人も多かったはずだが、ツイッターで地上波実況を共有するなどして、ネットも使って視聴者が同時にテレビでのシンゴジラを楽しむという新たな楽しみ方も注目されよう。

 このシンゴジラは日本の首都を直撃した大きな災害に対してどのように政府が対処するのかという面についても、妙にリアリティーがあった。首相官邸地下にある危機管理センターや、立川にある緊急災害対策本部など、実際にある施設の使用が想定された。

 シンゴジラの中での金融に絡んだコメントは限られていた。ただし、証券取引所で株価が急落し、急激な円安が進行するとともに、日本国債が暴落しているというコメントが会話にあった。

 ゴジラの都心に向けた襲撃進路をみると、最終的な対策が取られたのが東京駅であり、その周辺も大きな被害を受けた格好となった。かろうじて東京証券取引所や日本銀行の建物への直接的な被害は免れた格好となっていた。

 しかし、あれだけの大規模作戦(ヤシオリ作戦)が敢行されたとなれば、東京証券取引所や日銀、メガバンクの本店やプライマリーディーラーの本社なども避難対象となっていると想定される。それで果たして金融そのものにどのような影響を与えるのかもシミュレートしておく必要があるのかもしれない。

 有事の際の東京証券取引所などの取引については、「取引所取引専門部会」が4月に報告書を出していた。有事の際にはバックアップ体制に速やかに切り替えることで、清算・決済機能についてはおおむね2時間以内、約定機能についてはリスクとなる事象が発現してからおおむね24時間以内に復旧・再開させることを目標とする体制を構築するよう報告がなされていた。

 参考、「BCPフォーラム取引所取引専門部会 第二次報告書」http://www.jpx.co.jp/corporate/about-jpx/crisis-management/bcp-forum/tvdivq0000007c9r-att/1-1.pdf

 日銀についても非常時の対応は検討されていると思われ、バックアップ機能は当然想定されているとみられる。少なくとも金融インフラの基幹ともいえる日銀ネットは機能することが予想される。それでも日銀本店が使えないとなれば、それなりに金融取引に支障が出る可能性はあるかもしれない。大手町にあるメガバンクの本店機能も一時的に喪失するとみられ、こちらもシステム的にはバックアップはあるとしても、人的な作業面等である程度、金融取引に支障が出る可能性はある。

 国債を主体とした債券の取引についてはどうであろうか。国債の入札については日銀ネットが機能していたとしても、プライマリーディーラーの本店なども東京駅周辺にあるため、ある程度の期間は中止せざるをえないではなかろうか。ただし、国債の休債分については、前倒し発行枠などあるため、ある程度の期間であれば休債は可能とみられる。

 国債の取引そのものについても、売買だけでなく決済にも支障が出ることが予想される。日本証券クリアリング機構も東京証券取引所内にある。このため国債の取引は一時的に中止せざるを得ないかもしれない。それでも上記の取引所取引専門部会の報告書にあるように、停止期間がそれほど長期にわたることがないとなれば、市場の混乱も一時的なものとなろう。

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