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トランプとモリカケ問題

先日、トランプ米大統領が来日しました。メディアの扱いが凄かったですね。いかに、安倍首相がトランプ氏をもてなすのか、に話題が集中しておりました。そこで頻りに取り上げられたのが、(二人の)親密さです。

トランプ大統領はなぜ格別に安倍首相を信頼するのか 安倍首相はトランプ政権にとって「模範的」な存在?

ドナルド・トランプ大統領の初の訪日が近づくにつれて、同大統領と安倍晋三首相との密接な関係が改めて日米両国で注視されるようになった。

 両首脳が個人の次元でも政策の次元でも、通常の日米両国首脳の友好や親交の域を越えて異例なほど親密であることは周知の事実である。米国の大手メディアの間で「トランプ大統領と安倍首相は相棒だ」という論評まで出てきたことは、この連載コラムでも紹介した(「米国でも注目、トランプ・安倍の親密すぎる相棒関係」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51099)。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51480

ちょっと驚きますね。海外ニュースでのトランプ氏の扱いは“どうしようもない”存在なのに、日本に来るとなると、そんな評価は吹っ飛んで歓迎一色でした。そのギャップにめまいがします。さらに疑問なのが、これほど、首脳同士の(個人的)“親密さ”をアピールすることに何か意味があるか?ということです。

本来、政治的指導者は私情を挟むことを躊躇します。政治的判断に私事を持ち込まず、社会的公正さから判断するように心掛けるのが一般的です。従って、いかに個人的親密度を増そうとも、(本来であれば)国同士の交渉の場において“友情に免じて”手心を加える、などということは期待できないはずです。

“あの”トランプだから、という意見もありますでしょうが、当人としてもホワイトハウスにて私情にほだされない人事、というのをアピールするくらいですから、“シンゾー”との“友情”により手心を加える(≒弱腰に出る)人物とは見られたくはないでしょう。

政治家同士、それも国家指導者間において求められるのは、信頼度、であって個人的友情などではありません。

でも、日本における反応、それも安倍・トランプ間の友情、とやらに好意的なものが多いことを考えると、日本社会自体が、個人的親密さは利益であり特別扱いを期待できるものだ、と考えているのかもしれませんね。

例えば、水戸黄門*1にせよ、釣りバカ日誌にせよ、島耕作シリーズにせよ、個人的親密さが表向きの公正さを破る道具、いわば「チート」になっていることを“お約束”としているわけですから。

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トランプ氏におもねる態度は、それによってトランプ(というかアメリカ)に特別扱いされたい、という願望の露呈でしかないわけです。あまりにみっともない態度であり、そんなもの期待する方が間違っているのですが、なぜ、こんな振舞いに出るのか?

安倍首相、イヴァンカ基金へ57億円拠出 おもてなし効果いかに!?

安倍晋三首相(63)は3日、トランプ米大統領(71)の長女イヴァンカ大統領補佐官(36)を異例の厚遇でもてなした。5日にトランプ氏が初来日するのを前に、強固な日米関係の構築を図る上で“ファースト・ドーター”をキーマンと位置づけていることが浮き彫りになった。

 首相はこの日、海外の女性指導者らを東京に招いて女性政策を議論する国際シンポジウム(女性版ダボス会議)の関連行事に出席。イヴァンカ氏が設立に関わった女性起業家を支援する基金へ5000万ドル(約57億円)拠出すると表明した。関連行事には来日中のイヴァンカ氏も出席。首相は「イヴァンカ氏が主導した基金を強く支持する」と持ち上げた。その後、東京・大手町にある日本食材を使った高級フレンチ「星のや東京ダイニング」でイヴァンカ氏を自ら出迎え、夕食をともにした。

https://www.sponichi.co.jp/society/news/2017/11/04/kiji/20171103s00042000618000c.html

それは、安倍自身が、そうやって他者の歓待とおもねりを受け、それによる特別扱いを当然のこと、と捉えているからでしょう。

最近だと森友・加計学園問題、および山口某の強姦疑惑が挙げられます。

加計学園の獣医学部、認可の見通し 文科省審議会答申へ:朝日新聞デジタル

http://www.asahi.com/articles/ASKC26GYKKC2UTIL061.html

加計学園獣医学部の来年4月開学 認可される見通しに | NHKニュース

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171102/k10011208861000.html

安倍御用記者・山口敬之レイプ疑惑がまさかの不起訴相当に! 官邸による逮捕もみ消しをうやむやで済ませるのか|LITERA/リテラ

http://lite-ra.com/2017/09/post-3470.html

現職首相(とその家族)に対する個人的歓待や親密さが、許認可や犯罪捜査に対して手心を加える契機となったのでは?と疑われているのですが、トランプ氏に対する態度を考えれば、同じ構図、ただし、もてなしで親密さをアピールするのが籠池氏や加計氏、山口氏から安倍に、安倍をトランプに換えたものといえるでしょうね。

つまり、事実上、トランプ氏に対する態度は、安倍氏の疑惑の傍証になっているのです。

歓待というものは、儀礼的な分を越える必要はありません。専制君主国家の指導者ならともかく、民主的指導者に対して幾ら歓待しても、その指導者は“特別扱い”などしてくれません*2。その指導者が責を負うのは、指導者を選出した有権者に対して、であり、それに不利益を与えるような真似は出来ないのです。

それよりも、社会的信頼を勝ち得る方が、よほど有意義ではないかと思いますが、安倍政権には期待できないですよね。

では。

*1:今度、武田鉄矢氏が御隠居だそうですが
*2:まあ、パラダイス文書等のタックスヘイブン問題を見るなら、必ずしもそうではありませんが、少なくとも「公式な」歓待を基に態度を変える事はありません

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