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アングル:米株に高値警戒、広がるコモディティへの分散投資

[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株への高値警戒感から、コモディティに分散投資する動きが広がってきた。米国株は連日のように高値を更新しており、S&P総合500種株価指数<.SPX>は年初から16%上昇した。

これに対し、S&Pゴールドマン・サックス・コモディティ指数(GSCI)<.SPGSCI>の上昇率は7%にとどまっている。過去5年間で見ると、S&Pが82%上昇したのに対し、GSCIは34%の下落と、対照がより際立つ。

ポートフォリオマネジャーや投資顧問によると、この状況に変化が生じつつあるのかもしれない。石油や銅の市場は、供給ひっ迫と需要拡大が重なり、基本的な相場見通しがシフトしている。原油価格は最近2年半ぶり、銅は3年ぶりの高値を付けた。

株式や債券に比べてコモディティ市場の規模は小さいが、この資産クラスへの資金移動が顕著になれば、一部の人が抱く株への高値警戒感を裏付ける現象と言えるかもしれない。

バンエック・グローバルのポートフォリオマネジャー、ローランド・モリス氏は「コモディティ市場が酷い弱気相場を経てきた一方、株式は目を見張るような強気相場だったが、いずれも変化しそうだ」と言う。

トムソン・ロイターのデータによると、幅広いコモディティに投資するファンドには、過去1週間で差し引き3億2400万ドルが流入した。

昨年、数年ぶりの安値に沈んだコモディティ価格は、このところ落ち着いてきたとはいえ、GSCIやトムソン・ロイター・コアコモディティー指数(CRB指数)<.TRJCRB>とS&P500種指数とのスプレッドは、過去最大近くまで開いている。

コモディティ投資特有の事情により、スプレッドが増幅されている面もある。コモディティ先物は、期先物の価格が期近物を上回っている場合、いくらスポット価格が上昇していても運用リターンはマイナスになることがある。パッシブ(受動的)な運用をする投資家の場合、受け渡し日を迎えた安い限月を売って高い限月に乗り換えるためだ。

しかしここ数カ月、北海ブレント油先物の期先物はスポット価格を下回っている。つまり、パッシブファンドは乗り換えによって利益を上げられる状態に転じた。

PIMCOのポートフォリオマネジャー、グレッグ・シェアナウ氏によると、これは数年ぶりのことで、経験則に照らせば、相場上昇の先触れとなる。また、過去にこうしたことが起こった後にはコモディティ投資への関心が高まった。

トータス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、マット・サリー氏は「ブレント油は心理的節目のバレル当たり60ドルを突破した。米国産原油も60ドルに達すれば、投資家の関心は一層高まるかもしれない」と語った。

(Devika Krishna Kumar記者 Chris Prentice記者)

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