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「住みたい田舎日本一」絶景の町・岩美町が挑む 持続可能な地域づくり

エメラルドグリーンの美しい海と、山陰ならではの絶景が自慢だという鳥取県・岩美町にやってきました。

エメラルドグリーンの海にものすごい立体感溢れる小島。まさに絶景。


ところが、取材当日はまさかの大シケ

取材日の様子。波高すぎ。

海の様子を見て、一瞬で海遊びは諦めました・・・。

しかし、岩美町にあるのは絶景だけではありません。鳥取県は日本海に面しているだけあって海産物も絶品。こちらは県外にはあまり出回らないというモサエビ。

鳥取名物のモサエビ。その気になれば殻ごと食べられる。

甘くて濃厚なミソ、ぷりっぷりの身がたまりません。

甘エビよりも甘みが強い。鳥取に来たらこれ絶対食べて!

この他にもカニ、白イカ、トビウオなど岩美町の海産物はどれも鮮度抜群で激ウマ。グルメリポートだけでも記事が書けるレベルです。できればそのためだけに訪れたいですが、今回の取材の目的は別にあります。

岩美町が直面する 深刻な「高齢化」

岩美町は「住みたい田舎」日本一に選ばれたこともあり、昨年は人口1万2千人弱の小さな町にもかかわらず、298人が移住してきたといいます。それでも昨年の人口増減はマイナス121人。岩美町役場 企画財政課の谷口さんによると「お年寄りや転出者の影響もあり、人口減少を緩やかにするのが精いっぱいの状況」だといいます。

岩美町企画財政課の谷口さん。取材先で熱心にヒアリングしている姿が印象的でした。

そんな岩美町が現在取り組んでいるのが「元気な高齢者1割増」プロジェクト。岩美町の高齢化率は30.10%、平均年齢は49.56歳(※1)と、全国でも高い数値となっています。町には山あいの地域も多いため、医療や買い物など、お年寄りの生活にも不安があったそう。そこで岩美町は、昨年から日本財団と手を組み、地域おこし事業をスタート。お年寄りたちが最期まで安心して暮らせる、持続可能な生活環境を目指すとしています。

地元のお母さんたちが働く 漁村カフェサロン「なだばた」

岩美町は地域おこしの1つとして、漁村カフェサロン「なだばた」を日本財団の助成で設立。オープン当初から、地域の女性たちが仲間と一緒に働ける場として活用されています。

海沿いにある「なだばた」。行列が出来ることも。

ここでは常時3人ほどの女性が働いていますが、「元々は旦那さんが漁師で、これまでは漁の仕事を手伝っていた」という方が多いそうです。この日お話をうかがったのが代表の下根さん。笑顔の素敵なお母さんです。

「あじろカフェ なだばた」代表の下根さん。

下根さんは漁村カフェについて「町民の皆さんが元気で楽しんでくれる場所になれば」と話してくれました。漁村カフェは岩美町でも大人気のお店で、観光のハイシーズンには行列ができることもあるといいます。ちょうどお昼どきだったのでランチをいただくことに。うみ定食(800円)をお願いしました。

店内は鮮やかなブルーの壁紙で彩られている

4種類の小鉢に地元で採れたメインの煮魚、山盛りのアラが入ったアラ汁とごはん。ボリューム満点です。しかもこのアラ汁はお替わり可能。料理はどれもおふくろの味で、思わずほっこりしてしまいました。地元の人が来やすいように、ワンコインメニューも用意されています、こちらもボリューム満点でしたよ。

ボリューム満点の「うみ定食」

この漁村カフェは現在、ITを駆使して地域のお年寄りたちが医療相談や交流を行う場にもなっています。この日は地域の公民館とビデオ通話を使ってビンゴゲーム。最初はぎこちなさもあったそうですが、回を重ねるごとに盛り上がるように。お年寄りたちの楽しんでいる様子が印象的でした。

ビンゴゲームで盛り上がる。この日のお題は「秋の言葉」

子ども達の居場所を作る 農村サロンが抱える課題

岩美町が取り組んでいるもうひとつのサロンが「農村サロン」。こちらでは農産物を生産しながら地域のみなさんが交流できる場を作ろうとしています。残念ながらこちらに訪れた際には今年の農産物は収穫済み。ビニールハウスの中に残っていたミニトマトをつまみながら現状についてお聞きしました。

農村サロン「ひまわりハウス二上」

農村サロンの状況は前述の「なだばた」とは対照的。ほぼ毎日面倒を見る必要のある農産物を作る過程で特定のメンバーに負担が偏ってしまう、「働く場所」としてもまだまだ軌道には乗っていないなど、課題が多いといいます。

熟したミニトマトをみんなでつまむ。

それでもこちらを預かっている上田さんは「農産物の生産はまだまだだが、ここに子ども達が来てくれるのがいい。子どもが来ると親も来るようになって、輪が拡がる」と前向きです。実はこちらのビニールハウスの中には子どもが集まるためのスペースがあり、宿題をしたり、遊んだりと賑やかになることも少なくないそうです。

農村サロンを管理する上田さん。来年は軌道に乗せたいといいます。

取材中も「芋煮会をする予定があるから、どうせならその時に来ればよかったのに」と笑いながら話してくれた上田さん、最後には「またおいで」と温かい言葉で見送ってくれました。

持続可能な地域おこしに挑戦する岩美町。実は豊富な自然や海産物だけでなく、温泉や窯元、移住者が始めたカフェなど、紹介しきれないほどに魅力がいっぱいです。筆者も今度は天気のいい時に来ようと思いました・・・。

※1:2010年度国勢調査の数値による

鳥取県×日本財団共同プロジェクト「みんなでつくる“暮らし日本一”の鳥取県」

深刻な少子高齢化が進むなか、日本財団は高齢者や障害者の方の生活を民間レベルで支えていく「地方創生のモデル」づくりに取り組んでいます。

2015年11月、日本財団と鳥取県は、地域住民が元気に暮らし、誇りを持てる社会づくりのための共同プロジェクトを実施することで合意。5年にわたり30億円規模の共同プロジェクトを実施する予定です

公式WEBサイト:鳥取県×日本財団共同プロジェクト「みんなでつくる“暮らし日本一”の鳥取県」

11月17日より行われる「にっぽんの将来をつくる 日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム」では「鳥取:人口最小県からの挑戦」というテーマのプログラムを開催。チケットなどの詳細はこちらから。

[ PR企画 / 日本財団 ]

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