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車大手、無期雇用を回避、厚労省調査開始

トヨタ自動車やホンダなどの大手自動車メーカーが、期間従業員などの非正社員が、期限を区切らない契約に切り替わるのを避けようと、雇用ルールを変更したことがわかった、と報じられています。

この仕組みは、民主党が政権を担っていた時、私が厚生労働大臣として関わったもので、期間従業員など非正社員が同じ会社で5年超働いた場合、無期雇用に転換できる「5年ルール」を定めたものです。

政権が再び自公に戻った2013年に施行された「改正労働契約法」によるものです。 ところが、この改正労働契約法で定められた無期への転換が本格化する来年4月を前に、すべての自動車大手が期間従業員の無期転換を免れるために、抜け道を利用しようとしています。

これは、労使の力関係、経済界の同意を得るために、やむなく入れた、契約終了後から再雇用までの「空白期間」が6ヶ月以上あると、それ以前の契約期間とは関係なく、通算されなくなる、ということが利用されたものです。トヨタは、期間従業員の空白期間を1ヶ月から6ヶ月に、ホンダ、日産自動車、ダイハツ工業は3ヶ月から6ヶ月に、すでに変更している、ということです。

また、三菱自動車、マツダ、スバルでは、以前から6ヶ月で、スズキは再雇用をしていなかったが、認める代わりに6ヶ月の空白期間を導入した、とのこと。日本の産業を代表する大手自動車メーカーが、こぞってこのような抜け道を利用すれば、この法改正の趣旨である、安定した雇用を増やしていこうということが、実現しないことになってしまいます。

厚生労働省が、自動車大手8社の本社がある6都府県の労働局に、6日付で実態調査を指示しました。当然のことだと思います。
加藤厚生労働大臣は、「ルールの趣旨を踏まえて適切に対応する。

必要であれば法を見直す」と述べています。実際に改めるよう会社に求めるのは難しいと厚生労働省の幹部は本音をもらしている、とも報じられています。

このままの法律では難しければ、大臣のいうように、抜け道を防ぐ法改正をすべきです。

改正労働法では、2021年4月に必要に応じて法律を見直すことにしていて、それを前倒しでやってほしいと思います。

企業の経営者も、超少子高齢社会でこれから働き手が減っていくのですから、目先の利益だけを見るのではなく、安定した雇用が日本を発展させるという長期的視野であたってほしいですし、「働き方改革」を掲げている安倍政権には本気で取り組んでもらいたいと思います。

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