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米国大統領をはじめて横田基地から入国させた安倍首相

 戦後の米国の現職大統領の中で、はじめて日本に来日した大統領は誰か。

 それは1974年に来日したフォード大統領であることを知っている国民は少ないだろう。

 それ以前の大統領は、ニクソンも、ジョンソンも、あのケネディも来日していないのだ。

 アイゼンハワーは安保反対で来ることが出来なかったし、占領下のトルーマンやルーズベルトが来日するはずはなかった。

 そして、フォードの来日以来、今度のトランプに至るまで、すべての現職大統領が来日している。

 しかし、日本に来日した米国現職大統領の中で、羽田空港ではなく在日米軍基地である横田基地から入国したのは、今度のトランプ大統領がはじめてである。

 このことが、いかに異常で、日本の主権を侵害したものであるか。

 そのことをメディアは一切報じなかった。

 そう思っていたらきのう東京新聞から取材を受けた。

 その一部がきょう11月8日の東京新聞「ニュースの追跡」に掲載された。

 私が本当に言いたかった事はそこには書かれていない。

 私が言いたかった事は、日米安保条約と、その具体的取り決めである日米地位協定が治外法権的な不平等条約である事は、日本の外務省も米国の国務省も知っている。だからこそ、これまでの現職米国大統領の来日に際しては、日米外交当局はことさら配慮して、横田基地ではなく羽田空港に降り立つことに気を使って来た。

 ところが、トランプと安倍首相の間には、その配慮がなかったということだ。

 日本占領を当たり前のように考えている米国軍幹部とそれに従うトランプが、日本の国民感情を逆なでする誤りをおかそうとしたのに対して、トランプの機嫌を損ねたくなかった安倍首相が、その誤りを容認し、日本の主権侵害を公然と認める愚を犯した結果、はじめて現職米大統領が横田基地に降り立ち、そのままゴルフ場に直行するという前代未聞の事が起きたのだ。

 その一部始終をNHKは何の問題意識もなく、公共放送で流し続けたのだ。

 これは、トランプ・安倍の、いわば、日米同盟という名の日米属国関係を世界にさらすオウンゴールであった。

 それにもかかわらず、野党はこの敵失を見逃した。

 一切そのことを追及しようとしなかった。

 これでは国民は気づかないはずだ。

 おりからきょうの新聞で、米国とトルコがビザ発給を再開するというニュースが流されていた。

 米国とトルコは、昨年トルコで起きたクーデター未遂事件の捜査で、トルコ政府が米総領事館の職員を逮捕した事がきっかけで、ビザ発給をお互いに停止していたのだ。

 ビザ発給の停止、すなわち入国禁止は、究極の主権行使だ。

 二国間関係にとってはこれ以上ない外交手段だ。

 それを日本は米国に対し、日米安保条約で放棄してきた。

 これまでの日米外交当局は、その不都合な真実を国民が知れば反発するから、極力隠そうとしてきた。

 ところが、ついにトランプ・安倍関係になって、その配慮さえかなぐり捨てたということだ。

 もはや日米関係は行き着くところまで行ってしまった。

 戦後72年経って、日本は安倍首相という国辱的な首相を持ってしまったにもかかわらず、誰もそれをたしなめる者がいなくなった。

 まさしく日本の危機である(了)

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