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EU財務相、租税回避地ブラックリスト作成で合意 制裁では一致せず

[ブリュッセル 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)財務相は7日にブリュッセルで開いた理事会で、タックスヘイブン(租税回避地)のブラックリストを作成し、来月承認することを提案した。ただ租税回避をほう助する国に対する制裁導入については意見が一致しなかった。

EU財務相は 世界の富豪や裕福な機関の投資に関する「パラダイス文書」と名付けられた資料が5日にオフショア投資で有名な法律事務所「アップルビー」から流出したことを受け、今回の理事会で租税回避問題について協議。

現在EU理事会の議長国を務めるエストニアの財務相は記者団に対し、早期に対応することに対し強い支持がみられたとし、租税回避地のブラックリストの来月の承認を「ほとんどの国」が支持したことを明らかにした。ただどの程度迅速に行動するかについては、加盟国間にばらつきがみられたことも明らかにした。

対象として注目されているのはジャージー島やバミューダ諸島などだが、ルクセンブルクやマルタなど一部のEU加盟国も租税回避地となるとして批判を受けている。

EUにとっての主な障害は、ブラックリストの対象に制裁を科すかどうかだ。EU当局者は加盟国に姿勢の違いがみられると述べた。

理事会に出席した当局者によると、ルクセンブルクとマルタは、投資家の資金流入が抑制されるとして制裁は不要だと主張した。

一方で、他の加盟国の多くは、非協力的な国や地域に対する処分を求めている。

ルメール仏財務相は、租税回避地への資金提供の中止を検討すべきだと主張。理事会開催前に記者団に対し「例えば、必要な税関連の情報を提供しない国について、国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの国際機関による金融支援をカットする可能性を検討している」と述べた。

多くの加盟国は制裁導入に賛成しているものの、国際機関のこうした措置の実施は困難となる可能性があることから、ルメール氏の提案は大きな支持を得なかった。

欧州委員会のドムブロフスキス副委員長は会見で、「ブラックリストを巡り年末までに合意したい」と述べ、フランスの提案についてはコメントを控えた。その上で、協力的でない国への「対応措置」は必要だと強調した。

「パラダイス文書」の発覚は、EUの税逃れへの対応策に新たな弾みをつける形となったが、計画を具体的な行動に移すことは容易ではない。

昨年は同様の文書発表を受けて欧州委は一連の対応策を提案したものの、大半は加盟国の間でまだ協議が続いている。

*内容を追加しました。

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