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反政府メディアと体制側メディア

「野党のねじれ」に与党困惑 第一党は立憲民主党なのか、それとも民進党なのか 「衆院で話をつけても参院で通用しない」(産経新聞)

 自民、公明両党は、野党再編の余波に困惑している。これまで衆参両院とも民進党が野党第一党だったが、3分裂で臨んだ衆院選の結果、衆院の野党第一党が立憲民主党となり、参院は民進党のまま。交渉窓口となる野党第一党が衆参で異なる「野党のねじれ」が生じたからだ。

 「衆参両院で野党第一党が違っている構造に、よく注意して国会運営をやっていかないといけない」

 公明党の山口那津男代表は2日の党中央幹事会で、野党のねじれに留意を促した。「衆院で政党間の取り決めをしたからといって、それが参院側で通用するわけではない。衆参両院の国対は連携を緊密にしなければならない」と強調した。

(中略)

 自民党は会期に関し、衆院側で与野党間協議を行っていたが、「衆院で話をつけても参院で通用しない可能性がある」(国対幹部)との懸念から、参院側に調整を委ねる展開に。参院自民党は早くから会期を12月上旬まで設定するよう主張しており、その通りに落ち着いた。

 良くも悪くも支持政党がはっきりしている新聞社が目立つのは今更ながらのことですが、反政府メディアと体制側メディアの温度差には興味深いものがないでもありません。先の衆院選結果を巡っても、反政府メディアは「野党が一本化できていれば~」云々との非現実的な空想で自らを慰めていたりする一方、体制寄りのメディアに言わせれば「与党困惑」との結果になっているようです。

 反政府メディアにとっては妄想に逃げ込まなければやっていけないような結果である、ならば体制寄りのメディアからすれば万々歳の大勝利――とは必ずしもなっていないところが面白いな、と感じました。上記引用でも触れられているように「野党のねじれ」の故に「衆院で政党間の取り決めをしたからといって、それが参院側で通用するわけではない」状況ができあがっており、政府側による調整は選挙前よりも難しくなっているわけです。

 野党の政治家の主張によれば、安倍内閣は「暴走」しているそうですが、真偽はどれほどでしょうね。批判的に語るにしても「暴走」は少なからず的外れと言いますか、もう少し他の面から攻めていった方が良さそうに感じるところです。とりあえず特別国会の会期にしても、内閣の一存ではなく参院自民党の主張が通る形で決まったわけで、そこは「暴走」のイメージとは相容れないものですから。

小泉氏「このままなら自民党必要ない」 政策決定巡り(朝日新聞)

■小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長(発言録)

 (安倍晋三首相が幼児教育無償化などの財源確保のため、企業に3千億円の拠出を要請したことについて)党は何も聞いてないし、議論もしてないですから。このままだったら自民党必要ないですよ。

 経済界の皆さんにも、考えてもらうべきことがあるんじゃないかと思いますよ。政治が頼むと、賃上げする。3千億円も頼まれれば出す。何かまるで、経済は政治の下請けなのかと。

 さて今でこそ反・自民党で旗幟鮮明な朝日新聞ですけれど、小泉純一郎政権時代は最も翼賛的なメディアでもありました。父親だけではなく息子の方も朝日新聞は大好きらしく、その発言も盛んに報じられているわけです。しかしまぁ、部外者ではなく党で役職を持っている人間が、党内で議論する代わりにマスコミに対して批判を語る、というのはどうなのでしょうか?

 プロスポーツの世界で、監督やコーチに相談するのではなく取材陣に対して不満を公言すれば、処罰を受けることが多いように思います。それに比べると自民党は「緩い」と感じますね。党内の規律はどうなっているのか、党の人間が党内論議を経ずして、マスコミという「外」に向けて批判を展開する、これが野放しにされているとしたら、そっちの方が問題です。

 小池百合子という党に在籍していた議員を制御できずに自民党は都知事選と都議選で負けました。安倍晋三の「オトモダチ」の振る舞いは野党につけいる隙を与え、国民には不信を植え付けるものだったわけです。まぁ「制御できていない」のも「暴走」の一形態には違いありません。ただそれは、野党や反政府メディアの語るニュアンスとは少なからず違うような気がします。

 それはさておき小泉進次郎に言わせれば「政治が頼むと、賃上げする。3千億円も頼まれれば出す。」のだそうです。言うほどの賃上げはしていない、3千億円も必要な予算から見れば微妙な額だと突っ込みたくもなります。ただ、自称は労組であるところの連合よりは少しだけマトモな仕事をしている、ぐらいでしょうか。

 その連合はと言えば安倍内閣の、何ら強制力のない要請による微々たる賃上げにも異議を唱えていたわけです。小泉進次郎なり連合なり朝日新聞なり、企業を何よりも大切にする人々からすれば政府による経済界への介入は絶対に受け入れられないものなのでしょう。しかし現実問題として賃金もGDPも雀の涙の微増に止まっている中で内部留保だけが鰻登りという状態が続いています。私が安倍内閣に望むのは、こうした反対派を押し切り、企業に対して「より強い態度」を取ることですね。

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