記事

「働き方改革」は成功するか?

WSJにJapan, which invented Workaholics, tells employyes: Go home Already「ワーカーホリックを発明した日本した日本が従業員に『もう、家に帰ろう」と呼びかけている」という記事が出ていた。

記事は数社の従業員や会社幹部にインタビューをして書かれたもので、体系的な主張というよりはエピソードの寄せ集めだ。その記事を読みながら、「長時間労働の原因は何か?」「どうすれば克服することができるのか?」などということを考えてみた。

記事はまず三井ホームの事例紹介から始まる。三井ホームでは午後6時に映画「ロッキー」のテーマソングが流れるという。音楽が流れると従業員は一斉に立ち上がり、帰り支度を急ぐそうだ。また三井ホームのライバル、大和ハウスでは余りに長時間パソコンをつけていると「CEOの写真がパソコンに現れパソコンを切りなさいというソフトウエア」「そしてその後パソコンをロックするソフトウエア」を導入したという。

それでも同社の従業員の中には「モデルハウス」に席を写し、残業を続ける社員もいるらしい。記事によると、日本の従業員の生産性はアメリカの従業員の生産性の2/3で乖離は拡大傾向にある。大和ハウスの能村人事部長は「既に労働力は不足している」「会社の生き残りがかかっている」と危機感を示している。人材、特に倒れるまで働くといった企業忠誠心にあふれた従業員は枯渇しつつある。

安倍首相の掲げる「働き方改革」の方向感は明確だ。しかし「重労働」を解消するための「重労働」に多くの会社は直面している。記事はまた残業を削減し、早く家に帰り、子育てを支援している夫の例を紹介している。その一方「早く夫が帰ってきても、家事を手伝ってくれないので邪魔になるだけ」という声も紹介している。

そして結びはI cannot live the way Abe expects「私には安倍首相が望む生き方はできない」と述べる不動産会社の営業マンの声で締めくくっていた。

★   ★   ★

多くの会社で「残業削減」を呼び掛ける中、なぜ残業はドラマチックに減らないのか(もちろん一部の会社では減っているが)?その理由は次のようなものだろう。

  • 記事には述べられていないが「残業代」が必要収入として家計に組み込まれていて、残業削減は家計を圧迫する
  • 残業の原因となる「無駄な業務」そのものが削減されていないので、掛け声倒れになっている。
  • 顧客の要求水準が高く、減らそうと思っても残業を減らすことができない。

この内「無駄な業務」について少し考えてみよう。ホワイトカラー族にとって無駄な業務の筆頭は「目的不明の会議」だ。

本来の会議というのは、「何か具体的なテーマについて討論を行い、結論を導き出す」ことを目的とするものだが、日本の会社の会議はこれと異なる場合が多い。一番多い会議スタイルは「紙に書かれていることを誰かが読んで伝える」ような会議だろう。紙に書かれていることなら、わざわざ集まって会議を持たずとも、電子メールでメモを送れば済む。

次に「結論を引き出さずに議論しただけで終わってしまう」会議が多いことだ。そしてまた次の会議でも同じようなことを行っているので、効率の悪いこと、おびただしい。会議をするなら「必ず一定時間内にある結論を出す」という方針で臨むべきなのだ。そしてその会議で最終結論まで至らない場合は「中間結論」を参加者全員で確認し、議論の後戻りをしないということが大切なのだ。

会議の効率を高めるには「司会者」の役割が重要だ。しかし多くの会社では「司会者」~最近では気取ってファシリテーターなどと呼ぶ場合がある~教育など取り上げていないのではないだろうか?

「効率よく会議を運営し会議の生産性を高める」司会力を高めることが重要な課題の一つではないか?と私は考えている。そして多くの会社にとって「会議の生産性を高める」ことが、労働生産性を高める上で喫緊の課題ではないかと私は考えている。

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