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EU電力需要の1/4を風力で達成!ー”瞬間”だけど

欧州の風力発電事業関係団体が加盟するWind Europe(欧州風力エネルギー協会)の10月31日付けリリースによると、同月28日に、欧州の風力発電が新記録を達成したとことです。

EU域内国の電力需要のほぼ4分の1、24.6%を風力発電が賄ったということで、これは同月7日の19.9%を大幅に更新する数字だそうです。

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国別に見ると、その日、デンマークは同国の電力需要の109%を風力で達成し、ドイツは61%、ポルトガルが44%と続き、英国は29%、10位のポーランドでも22%を占めました。

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こんな高い数字になったのは、先週末、欧州各地で災害が生ずるほどの暴風雨に見舞われたのが大きな要因のようですが、一方で、それを受け止める風力発電装置が着実に増えている証明でもあります。

ちなみに、新記録が記録された週末28日に至る1週間の数字をアーカイブで拾って見ましたら、平均で14.7%、特別だった28日を除いても13.0%が風力発電で賄われていることが分かります。原発ゼロを目指すドイツはこの間、単純平均ですが、32%を風力で賄い、28日を除いても27%に達しています。

風力発電を巡る最近の話題では、英・スコットランド東海岸のアバディーン州Peterheadの沖合25キロの海上に、高さ253メートル(水面下に78メートル)という巨大な世界初という「浮体式」の風力タービン5本が発電を開始したことです。

海中に基礎なしでどうして立っていられて流されないのか、どうやって組み立てたのかはこのビデオをご覧ください。とても興味深いです。

要するに、鋼鉄製タワーの下の方にバラストを入れて、釣りのウキのように真っ直ぐに立て、下部には海底につながる重い鎖を結んで錨のようにして安定させているようです。

なんでもノルウェーのSatoil社が15年もかけて開発した苦心作だそうで、その長い歴史を見ても、欧州では早くから風力発電への関心が高かったことが伺えます。

その意味では、再生エネルギー全般、とりわけ風力発電では日本の出遅れ感が強いですね。最新のデータはないのですが、NPOのisep(環境エネルギー政策研究所)が、資源エネルギー庁のデータからまとめた日本の2016年度の電源構成を示すグラフでは、風力はなんと「0.6%」に過ぎず、見逃しちゃいそうです。

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今は、再生可能エネルギーの割合も少しは上がっていて、原発の割合も少し回復しているでしょうから、石炭、LNG、石油などの化石燃料から出る温室ガスの比重は少しは減っているのでしょう。

しかし、欧州の「風力だけで全発電需要のほぼ4分の1」が、たとえ強風下のそれこそ「瞬間風速」的な数字だったとしても凄いことですし、平均でも1割をはるかに超えていて、彼我の違いを感じないではいられません。

昨日のNHKテレビのインタビューで、気候温暖化に警鐘を鳴らす「不都合な真実」で知られるゴア元副大統領が、温室効果ガスによる地球温暖化を「でっち上げだ」と言うトランプ大統領を「みんなで説得しなければならない」と言っていました。

このほどの総選挙では、原発問題がわずかに論じられただけで、気候変動にまで踏み込んだ議論はほとんどなかった日本。来日する大統領に何と言えばいいんでしょう?

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