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日本人の朝型シフトが変える日本の市場

今年9月発売の『日経ビジネス』に「寝るな日本人 国は夜から衰退する」という特集記事が掲載されました。

残念ながら入手できなかったためネットで見出しだけを読みましたが、「繁華街も、郊外も、夜、誰も消費していない!!!」「車が売れないのは、夜、誰も出歩かないから」など、いかに夜間の市場経済が縮小しているかがうかがわれます。

さらにここにきて、バブル以降ずっと宵っ張りだった日本人が朝型にシフトしている状況がはっきりわかるようなニュースが続々と報道されています。

まず、外食情報サイトぐるなびの18年3月期決算予想が、経常利益34%減。主力の小規模飲食店の売上不振に伴い広告掲載料収入が減少というニュース

そして、コンビニ大手ファミリーマートの一部店舗で24時間営業を見直し、深夜から未明にかけての営業を停止するというニュース。

2つの記事では共通してパートやアルバイトなどの人手不足が原因とされていますが、原因はそれだけにとどまらないことは、この、なぜ「トクホ」はシニアよりも若者に人気なのかという記事を読むとよくわかります。

記事の要旨は、若者の間でトクホ飲料の購入率が増えているのは、日本人の「朝型生活」シフトが影響しているというものです。

NHK放送文化研究所の調査によると、日本人の就寝時間が早まっており、特に40代など働き盛りの世代で早寝早起きが増えている、仕事や学校など社会全体が朝型になっているという傾向があるそうです。また、ビジネスパーソンの「飲みニケーション」が減り、「パブレストラン・居酒屋」などの売上減少が目立つと、上記のぐるなび売上、経常利益減少の裏付けとなる情報もあります。

私も3年前に「飲みにケーション文化はそろそろ捨て時?」 という記事を書きましたが、家庭をもつ女性が本格的に労働市場に参画し、これまで飲みにケーション文化の中心だった団塊世代の男性が大量に引退する中、従来男性サラリーマンや独身OLが支えてきた、深夜までお酒を飲んだりコンビニで買い物をしたりするという文化が徐々に変わり始めているのは間違いないと思います。

そういう目で20代OL必携のお出掛けガイド『Hanako』のここ数か月のバックナンバー・タイトルを眺めてみると、やはり同じ傾向が読み取れます。

「銀座」「京都」「鎌倉」などの定番特集に並び、グルメ特集は「お茶」「パン」「パフェ」「フルーツ」などまったく夜を感じさせない特集がほとんどなのです。

バブル経済が始まる直前の1988年創刊。当時は圧倒的に夜営業のレストランやカフェバーなどの特集が多かった記憶がありますが、現在は様変わりしたようです。実際、私が昨年まで日本のベースにしていた東京の清澄白河周辺は、ここ数年、新しいトレンドスポットとして雨後の筍のように若者向けの飲食店が出現しましたが、ほとんどがカフェやケーキ店など昼間の店で、夜は相変わらず閑散としています。

日経ビジネスでは「夜の経済の消滅は国の衰退の始まり」と断じていますが、私の記事にも書いたように、シンガポールをはじめ、多くの国では退社後の夜の時間を家族と過ごすサラリーマンが圧倒的に多いのが常識。これまでの日本の接待文化、飲みにケーション文化こそ異常だったと思います。

若年層を中心とした人手不足に加えて、日本人全体の朝型生活へのシフトという要因も加わってきた現在、トクホ飲料のように、消費者の心をつかむ商品やサービスも当然変わってくるでしょう。この傾向は今後ますます顕著になっていくと思われますので、これからもこの市場動向をふまえたビジネスチャンスに期待しています。​

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