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パナソニックのデザインを考える

パナソニックらしいデザインといえば、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。商品でいえば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、あるいはシェイバーや美容家電かもしれません。しかし、デザインといわれても、具体的なイメージは浮かびにくいのではないでしょうか。

今日、パナソニックは、デザイン展セミナーを開催しました。


※パナソニックデザイン戦略室室長の中野二三康さん

パナソニックは、東京ミッドタウンで今日から5日まで開催されている、2017年度グッドデザイン賞受賞展に合わせ、同じ東京ミッドタウンでパナソニックデザイン展を開催しているんですね。テーマは、「Hands-on Innovation.~これからの豊かなデザイン~」です。

「Hands-on Innovation」とは、どういうことでしょうか。
「一つは、生活者の暮らしの現場で、生活者目線で、お客様とともにつくり上げていく、現場感に基づいた開発姿勢。それから、これから体験価値やストーリー、デザインにおけるコトが大事になるなかで、モノトコトと人とのかかわりのなかで、その接点で、パナソニックらしい手触り感のあるデザインを大切にしたいという思いを込めています」
と、パナソニックデザイン戦略室室長の中野二三康さんは説明しました。

展示は、四つに分かれています。一つは、京都の伝統工芸後継者によるクリエイティブユニット「GO ON」とのコラボレーションで、ミラノサローネで「ベスト・ストーリーテリング賞」を受賞したものです。

例えば、「網香炉」は、電池式の熱源とチタンを組み合わせた香炉で、持ち上げるとセンサーが反応し、熱が生じて香りがたつ。狭い空間でも複数の香りを楽しめる。また、朝日焼の伝統技法とIH技術を用いた磁器の湯盤「銀釉」では、平たい器の水が、IHによって沸かされ、湯気が立ちのぼる――など、不思議な、新感覚の体験ができます。


※「銀釉」

二つ目は、高輝度時の高効率性を特徴とするレーザーを使った明かりです。特殊な細いファイバーにレーザー光を入れて、編み物のような光を実現している。三つ目は、「2030年の人間らしいくらし」を提案する展示。四つ目は、パナソニックのデザインヒストリーで、プリズムサイネージやLinkRayを使いながら、パナソニックの過去の商品などが展示されています。

※レーザーを使った明かりの「WEAVING THE LIGHT」

パナソニックデザインには、例えばアップルのシンプルさのような、とんがったイメージは希薄です。中野さんは、記者の質問に答えて次のようにコメントしました。
「われわれは、専業メーカーではないんです。掃除機だけをつくっている会社ではないわけで、とても大きな領域をデザインしている。それを強みにしていかないといけない」

パナソニックは過去、商品“単体”によって「暮らしを変える提案」をしてきた。しかし、いまは、商品“群”に加え、IoTなどの技術やサービスも含め、家の中だけでなく、暮らし全体のなかで、行動や体験を変化させる提案が求められているんですね。

「人々の暮らしのなかにすっと入っていけるような、パナソニックらしいデザインをつくりあげていきたい」と、中野さんはコメントしました。

意匠のデザインに限らず、コンセプトや設計など上流工程を含めた広義の「デザイン」を考えるなかで、デザインの役割や意味、価値などは変わってきている。「パナソニックらしい」デザインとは、いったいどんなものなのか。突き詰めていけば、深いですよね。

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