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イジメは、加害者の親を処罰するぐらいの対策を

文部科学省が、全国の小中高校と特別支援学校で2016年度に認知したいじめの件数が前年度比43.8%(9万8676件)増の32万3808件で、過去最多を更新したと発表しています。増加率が極めて高いのは、けんかやふざけ合いもいじめの調査対象としたこともあって、おそらくこれまではイジメとされず闇に葬られてきたものも対象となったからでしょう。

認知されずに被害者が泣き寝入りを余儀なくされるよりは、認知されるようになったことは一歩前進という感じですが、さて、現実的にはイジメ被害をどうやって防いでいくことができるのでしょうか。

イジメ問題の対策としては、平成25年に「いじめ防止対策推進法」が施行されています。
いじめ防止対策推進法の公布について(通知):文部科学省 : 
その概要を見ると、個別のいじめに対して学校が講ずべき措置として
(1)いじめの事実確認
(2)いじめを受けた児童生徒又はその保護者に対する支援
(3)いじめを行った児童生徒に対する指導又はその保護者に対する助言について定めるとともに、いじめが犯 罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときの所轄警察署との連携について定める
以上の3項目があげられています。
さらに重大事態への対処として、
1 学校の設置者又はその設置する学校は、重大事態に対処し、及び同種の事態の発生の防止に資するため、速やかに、適切な方法により事実関係を明確にするための調査を行うものとすること。
2 学校の設置者又はその設置する学校は、1の調査を行ったときは、当該調査に係るいじめを受けた児童生徒及びその保護者に対し、必要な情報を適切に提供するものとすること。
3 地方公共団体の長等(※)に対する重大事態が発生した旨の報告、地方公共団体の長等による1の調査の再調査、再調査の結果を踏まえて措置を講ずること等について定めること。
となっていますが、なにかイジメ被害を減らしていくには弱いように感じてしまいます。なぜなら、イジメを認知した際の対処に具体性が乏しく、おそらく教員、また学校関係者の資質によって差が出てきそうだからです。

イジメは必ず起こります。学校に限らず、世の中でもイジメがあちらでもこちらでも起こっています。とくに日本は、異質なものを排除しようとする風土が色濃く残っているので、その影響を受けて、なにかが違う生徒はイジメの対象になることは容易に想像できます。

生徒どうしのイジメだけでなく、教師やスポーツの指導員による体罰、親による虐待など、子どもをめぐる人権問題もあります。

大阪の府立高校で 生まれつきの茶髪にもかかわらず、校則のため髪を黒く染めるよう学校側から強要された生徒が損害賠償を求める訴えを起こしていますが、これなどは、常識はずれの教師によるイジメ、あるいは学校ぐるみのイジメです。

ツイッターで、新宿鮭さんが面白いツイートをされていて、ずいぶん拡散されているようですが、異質を許容する教育、風土づくりが日本にとって極めて重要だと思うので、もう一歩踏み込んだイジメ対策を考えてもらいたいものです。
米国のウィスコンシン州では、子供がいじめていることを両親に書面で警察が通知してから90日以内にいじめが再発生する場合は、両親に336ドル(約3万8000円)の罰金を科すことができ、さらに、1年以内に2回目の違反があった場合には、681ドル(約7万7000円)の罰金が科されることが定められているようです。それにならうように、アメリカ・ニューヨーク州西部の都市ノーストナワンダでは、いじめっ子の親が刑務所行きもあるという条例が施行されています。
いじめっ子の親は刑務所行きになる条例、ニューヨーク州で施行される :

この親にして、この子というケースは多いと思われるので、また学校だけの指導では限界があり、親の監督責任を問うというのはいいアプローチではないでしょうか。子供110番運動のように民間で支えるネットワークの活用もあるでしょうが、ナイーブなイジメ問題は、やはりしっかりした法的保護が必要だと思います。教育的見地からおだやかな対策を求めるという声もでてきそうですが、被害者の立場に立てば、一刻を争う深刻な問題なので、被害を早期に発見し、最小限の被害でくい止める対策を望みたいものです。

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