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人材ミスマッチ、日本は最低ランク―英人材大手調査

グローバルな人材サービスを提供するヘイズ(本社・英国)は、世界33カ国の労働市場における人材需給効率を評価・分析した「グローバル・スキル・インデックス」を発表した。日本における人材の需要と供給のミスマッチ度は、昨年よりも深刻度を増し、世界ワースト2位になった。同社マネージングディレクターのマーク・ブラジ氏は、「日本の人材ミスマッチは恒常的で深刻な問題。スピード感を持った構造改革が必要」と指摘した。(松島 香織)

ブラジ氏は「日本の雇用率は上昇したが賃金は上がっていない。だが来年末に転換期がくるのではないか」と期待感を示した

「グローバル・スキル・インデックス」は、今年の第2四半期までに各国政府の統計局や経済協力開発機構(OECD)などの公的機関が発表しているデータをもとに、人材市場の需給に関する7つの指標を0から10までの数値で表したものだ。同社は2012年から、英国の経済コンサルティング会社オックスフォード・エコノミクスと共同で調査・分析している。

7つの指標のうち「人材のミスマッチ」は、企業が求めているスキルと、実際に労働市場にあるスキルとのギャップを測定している。スコアが10に近いほどギャップが大きく、人材確保が難しくなる。日本は2015年に10、2016年に9.8、今年は9.9となっており、恒常的な人材不足であることがわかる。

同社はミスマッチの要因として、「技術の進歩に人材スキルが追い付いていない」ことを挙げた。教育制度に基づく学歴重視や実務よりも教養を重視する風土、年功序列や終身雇用などで必要以上に正社員を保護する企業制度が、個人のスキルアップを阻害していると分析している。

日本のスコア。「5.0」がもっともバランスの良い状態だ

急成長している自動運転やAI技術の分野を見ても、日本の技術者は米国やドイツなどと比べて賃金が安い。企業がスキルアップを目指す個人を評価しなければ生産性は低下し、意欲のある人材は海外へ流出する可能性もある。

経済産業省は昨年6月にIT人材需給について「現在の人材数は約90万人、不足数は約17万人と推計された。今後2019年をピークに人材供給は減少傾向となり、より一層不足数が拡大する」※と推計した。だが「グローバルな視点をもった高スキルの人は、このままでは日本を選ばないだろう」とブラジ マネージングディレクターは指摘する。

同社はこれらの課題解決のため、将来の市場のために個人の努力が必要であること、移民の受け入れを視野に入れること、抜本的な労働に関する構造改革が必要であること等を挙げ、以下を提言した。

1.BUILD 将来必要になるスキルを見据えた教育・研修を
2.BUY 高度人材の受け入れ加速を
3.ADAPT 同一労働同一賃金の徹底を

※IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果

「グローバル・スキル・インデックス」エグゼクティブ・サマリー

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