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もう一度二大政党制を、という馬鹿な夢は見ないで欲しい

昨日の小選挙区制のエントリーとも関連するのですが、小選挙区制は二大政党制を前提とした選挙制度と言われます。

小選挙区制&二大政党制にすれば、少しの差でダイナミックな政権交代が起きるのがメリットだ、などと言われました。民主党政権が誕生したのも小選挙区制によるところが大きいです。(民主党も約4割の得票で約7割の議席を獲得しました)

しかし、果たしてそんなオセロゲームみたいなシステムが、本来なら様々な民意を忠実に反映させるべき民主主義においてふさわしいのでしょうか

ダイナミックに政権交代が起きるというのは一見魅力的に映るかもしれませんが、それは一昔前にポピュリスト達がよく口にした言葉「決められる政治」とにたようなもので、安直だと思えます。

様々な民意を忠実に反映させ、納得のいく議論とすりあわせをしようと思ったら手間もかかるし面倒です。
でも、よく言われることですが、手間がかかって面倒なプロセスこそ民主主義が大事にしているものなのです。

かつて、自民を退かせるためには民主党を勝たせねばいけない、だから共産は降りろ、共産ではなく民主党に入れろ、という「戦略的投票」が呼び掛けられました。でもこれは結局共産党や社民党の少数政党を排除することになります。
むりやり二大政党制にこぎ着けるためになされる「少数意見の排除」は、必ず民主主義の後退をもたらします。

自民党に匹敵する野党になって二大政党制を実現し、政権交代を成功させたかった民主党は、規模を大きくするため、右から左まで節操なく(と私の目には映りました)取り込みました。当然なかには勝ち馬に乗りたいだけの風見鶏もたくさん入ってきます。

そうなると議員一人一人の信条はバラバラ、単なる選挙互助会、野合の党に堕します。まるで何でもかんでも飲み込んで巨大化したカオナシのように。
これではオセロゲームで一気に政権交代をすることが自己目的化してしまい、政権交代がゴールになります。大事なのはその後どういう政治をするかなのに。

民主党政権では、子ども手当や高校無償化など評価できる点もありましたが、案の定、政治の中身は第二自民党になり、国民の失望を招いて次の選挙で大敗しました。(二大政党は右傾化の方向で似通ってくる運命にあることをこちらで書きました)

「野合の党は瓦解する運命にある。特に日本のような政党助成金制度の下では。」
今回の選挙でも、前原党首による衝撃的な民進党自爆テロでこれを再確認しました。

民主党政権誕生前には、「一度やらせてみて、だめならもとにもどせばいい」とよく言われましたが、その通り、民主党に失望した国民は再び自民に票を投じました(それ以外の選択肢もあったのですが・・・)。

国民のお墨付きをもらった自民の極右化路線は、これで一気に加速しました。
これが民主党政権の罪だったと以前ブログで書きましたが、今もそう思います。

ところが菅直人氏は今回の選挙中、立憲民主党で再び二大政党制を目指したい、と言いました。
冗談ではありません、この人はまた同じ過ちを繰り返したいのか、と思いました。
それにこの発言は野党共闘のために身を粉にし、立憲民主党の背中を押した共産党、社民党をいずれは排除すると言っているも同然です

一方、枝野氏は、勢力拡大のための野党再編に否定的な見解を示したので、安堵しました。
「どこかのグループと合従連衡するという話にくみするつもりは全くありません。考え方が一緒で、こういう流れでやっていくべきなんだと思っていただければ、立憲民主党に加わっていただけると思っています。それをお待ちしています」
「権力ゲームとは距離を置き、国民目線という軸をしっかりと守りながら進めていく」
「永田町の内側の数合わせにコミット(関与)しているという誤解を(有権者に)与えれば、期待はあっという間にどこかに行ってしまう」
と述べていますが、この考えを支持します。

私は改憲や消費税など、立憲民主党とは考えが違う点がありますが、この党の健全な成長を心から願っています。
立憲民主党は市民の「枝野立て」の願いに応え設立されました。こういうボトムアップが本来の政党の姿だと思います。

本来の政党らしい政党の存在が、今の日本の政治が少しでも良い方に変わるには絶対に必要です。
実際の得票率より少ない議席しかない、というハンデがあるのはわかりますが、野党再結集を急ぎ、政党助成金で懐を潤し、数ばかりたくさんそろえた選挙互助会的政党を再び作っても、有害でしかないでしょう。

立憲民主党が「いつか来た道」をたどれば、ダメージをうけるのは立憲民主党自身やその支持者だけではありません。取り戻すはずだった立憲主義と民主主義が更に遠のきます。
つまり、国民がダメージを受けるのです。

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