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護憲派は負けたという短絡思考であってはならない 改憲派が改憲を隠すのは票が減るからという姑息さ

 改憲派である自公、維新、希望で衆議院は、3分の2を超えました。反面、立憲民主、共産、社民は70議席にも達しませんでした。安倍自民党による改憲派が勝利ということになるのでしょうか。

 もともと自公の300議席は、明らかに小選挙区制により水増しされた議席であり、他方で少なくない地域で、立憲民主党、共産党、社民党との間で野党候補の一本化が実現し、大きな成果を収めました。
自民党「圧勝」など大した問題ではない 「希望の党」の沈没と前原誠司氏は民進党代表を辞任あるのみ 北海道、新潟、沖縄、東京が将来の野党のあり方だ

 ところが護憲派は、何故、負けを認めないんだみたいな論調があることには閉口させられます。

 当落だけが勝ち負けとしかみない発想からは、数で負けたという側面しか見れないのです。

 護憲派は、議席も大事ですが、いかにして現行憲法を守るのかということも同時に重要なのです。

 小選挙区制のもとで、今、多くの死票により議席に結びつかない現状の元で、いかにして憲法を守るために闘うのかということが重要なのであって、護憲の方針が間違っていたとか方針の誤りがあるわけでありません。

 個々の選挙戦術で誤りがあったとか判断ミスがあったとかいう場合であれば、その担当者が選対から外れるということだけです。その政党の代表が責任を負うという話になり得ません。

 単に議員が議席を得るための寄せ集め政党であれば、そういった責任論が浮上してくるのでしょうが、そのようなレベルで議論をしてみても何の解決にもなりません。

 では護憲政党が選挙で伸びなかった場合の責任は護憲の方針にあるのでしょうか。そうなると護憲を止めるということになってしまいますが、それではその政党の存在意義を失います。方針の誤りではなく、まさにその政党の存在意義に関わる問題です。

 要は、代表の問題でもなければ、方針の問題でもありません。

 護憲政党が依拠するのは、決して「議席」だけではありません。多くの国民は憲法9条改憲には消極であり、反対です。

 自民党議員でも当選するためには、改憲政党であることをひた隠しにして当選するという手法を採っています。
気をつけよう選挙詐欺! 最後まで有権者を欺く自民党 「希望の党」
NHK速報「当確一番乗り」井野俊郎氏って? 2世、3世の名家ぞろいの群馬でたたき上げの流儀」(産経新聞2017年10月25日)
「地道な姿勢は今回も変えず、前半は後援会中心に個人演説会を繰り返し後半は企業回りに重点を置いた。外交、安保論は控えめにして子育てをアピール。親しみやすさを前面に、ひたすら歩いた。」
 自民党候補が改憲を隠しているのは、改憲を前面に出せば票が減るからです。それがわかっているから改憲を隠すのです。それで議員になった途端に「9条改憲」なんて言い出すのは、卑怯だとは思いませんか。これで選挙に勝ったと言えるのでしょうか。当選しさえすればいいんだ、と言いますか。本当にそれが民主主義でしょうか。

 安倍氏ですら、選挙期間中は、改憲についてはほとんど口にしてきませんでした。後半に勝ちが見えたときにようやく改憲の道筋をつけるために改憲を口にし始めました。

 小泉進次郎氏の演説もいくつか聞いてみましたが、ほとんど憲法9条に触れていないようです。これは9条に触れたからニュースになるんですね。
小泉進次郎筆頭副幹事長が千葉遊説」(産経新聞2017年10月11日)
「松戸市内で行った演説では、憲法9条の改正による自衛隊の存在の明記に触れ、「災害で救助にきた自衛隊に憲法違反といえるのかと問いたい。右や左で議論するのでなく、日本に必要とされるやるべきことをやっていくのが自民党だ」と訴えた。」
 選挙で本来訴えるべき9条改憲を訴えず、学費無償化など全く関連性のないことばかりを訴えてきたのが自民党です。

 その結果が朝日新聞の世論調査にも表れてしまうわけです。
与党で3分の2「多すぎる」51% 朝日新聞世論調査」(朝日新聞2017年10月24日)
「自民党と公明党合わせて定数の3分の2を超える議席を得たことについて尋ねると、「多すぎる」が51%で、「ちょうどよい」32%を上回った。」
 自民党の比例区の全国の得票率が33%、公明党が12%、合わせて55%ですから、3分の2を超えるのは、あまりにも民意と合わないからにほかなりません。

 憲法9条改憲策動は、こういった虚構の上に成り立っているわけです。

 護憲派政党が議席数が少ないから負けだとか、護憲が受け入れられなかったという評価は全くの誤りです。

 護憲のために日常的に活動していくものであるし、それは国会の内外を問いません。それは議員ではない私たちにも言えることです。護憲は政党だけの責任ではありません。
 自民党候補が改憲について言わないことに欺されて投票した人たちも同じ護憲派です。

 憲法は私たちが守るのです。

安保法制反対の集会より

札幌弁護士会集会パレード

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