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社員の在宅勤務は一般化するのか。自分の例で説明してみる

フォーブスにこんな記事が・・・

IBMが遠隔勤務制度をやめた理由

IBMは2009年、173か国38万6000人の社員のうち、40%が遠隔勤務をしていると公表していた。遠隔勤務制度の導入により、IBMは各地のオフィスビルを計20億ドル(約2250億円)近くで売却できた。賢いビジネス戦略としてもてはやされた在宅勤務は、瞬く間に本格的なトレンドとなった。素晴らしい話のように聞こえるだろう。だが、ではIBMはなぜ今年3月になって、数千人の遠隔勤務者をオフィス勤務へと戻したのだろうか?

そもそもAppleやGoogleのようなITのトップクラスの企業も遠隔勤務者は採用してないんだって。

で、何回か書いたと思うが、我が社では自宅勤務の社員の@YURAmarieさんがおりまして、メルマガの聞き取り執筆や配信、経理関係、最近ではサイト制作のディレクションもやっています。なんと先月、無事に日本の少子化にストップをかける三子目を出産。来月から復帰の予定です。自宅勤務なのでこういうことが可能なわけです。実は1回しかリアルでは会ったことがありません。w

正社員ですから無職の人、就職活動中の人と違って保育園は優先的に入れるので短期間で復帰できる。とはいえこれは、三子目で慣れているからこそですね。一子目では絶対無理。お母さんのサポートもあるからできるわけです。

さて、わたしの周囲には在宅や遠距離勤務の社員を抱えている会社がいくつかあります。ひとつはPassMe!のシステム開発をしているアストレアって会社で、自宅勤務の主婦のプログラマがいます。能力的には非常に高く、下手したらソース書くのが一番速いレベルだそうです。ただし自宅勤務といっても月曜日は出社して全体ミーティングに参加します。飲み会や社員旅行も参加するそうです。むしろこれは本人の希望らしい。でないとチームの一員という意識が薄れてしまうからでしょうね。

また、残業0で有名になったアクシアさんも遠隔勤務の社員がいます。札幌にオフィスがあってこちらに自分たちで出社して仕事をされています。札幌には実はシステム会社がかなりあって有能な人も多いのですが、とにかく残業が多いので主婦にはきつい。なので、この労働環境は歓迎されて、優秀な人が集まっているそうです。

で、ここであることに気づいたかもしれません。そう・・・・

全員が主婦!!!

なんです。

在宅、遠隔勤務の利点

前にも書いたけど、会社側にとって見ると利点は

1 働きたいけど働けない優秀な人を採用できる
2 交通費やオフィスのコストがかからない
3 賃金がフルタイムより安めで雇用できる可能性がある

  ※都内より地方のほうが賃金が安かったりするので

になります。
働く側にとっては

1 正社員なので社会保険もあって安定している
2 通勤時間が不要
3 時間的な融通が利く
4 組織の一員としての意識
5 保育所に優先的に子供を預けられる

みたいなものがあり、たとえばうちの場合だとお子さんが病気になったり、学校の行事の時には普通に休みを認めています。が、由良さんはその代わりに深夜、早朝や土日を潰して仕事をしていて締め切りには間に合わせてきます。一見ブラックにも見えますが、会社や派遣先に閉じ込められているのと、昼間に育児や家事をやって夜に仕事をするのは意味が違いますよね。つまり融通が利くってことです。

在宅、遠隔勤務の問題点

すべていいことばかりかというと、そんなこともなく

会社側にとっての問題点は

1 作業を把握しづらい

これはエンジニアならSlackなどで管理していると思いますが、うちは毎朝LINEで「本日やること」の日報が来ますので、それで優先順位を指示します。分からないことはすぐに聞いてきてくれるのでなにをしているのかはだいたい分かります。まあしかしこれは

あくまで信頼できる人だから

というのが大きいです。悪意を持ってサボったりする相手なら、PCカメラとかで監視しないとキツいだろうし、勤務の開始時間になってもPCの前にいないみたいなことがあると会社側もイライラします。オフィス勤務なら別室に呼んで説教もできるが、遠隔地ならそうもいかない。間違ってサボりまくりの社員を自宅勤務で採用してしまったときのイライラを考えるとぞっとします。勤務時間内にバイトされてもわからないしね。

2 チームとして動かす場合にどうなのか

人間ですから遇ったことや喋ったことのある相手ならチームとしての意識が芽生えますが、まったく会ったことのない相手と本当に心が通じてチームワークが生まれるのかというと、そこはちょっと問題かもです。IBMが遠隔勤務を廃止するのはこれが理由らしいですね。会ってないからクールになってしまい「カバーし合う」みたいなのは難しいかもしれない。

で、社員側から見ると、飲み会も社員旅行もいかないので、自分が社員なのか外注なのか、どうも混同しやすい。外注は請負だから「この仕事に対していくら」という契約だが、社員はそうではない。外注と同じ感覚で社員になると、雇用者も被雇用者もけっこう不幸になると思う。要するに

自分の仕事はしてるんだから管理されたくない

という姿勢になると、これって社員の必要がなく、外注でいいじゃんということになる。

自社も在宅勤務の社員を採用したいが、トラブルの時がすごくストレスになりそうで嫌だという経営者は多いと思います。まあはっきりいうと在宅勤務に向いている人は

本当はオフィスに通いたいが事情があって通えない人

であって、「通おうと思えば通えるけどかったるいから自宅勤務で」という人は採用しても失敗すると思ってます。なのでほとんどが主婦になるわけ。主婦で在宅勤務だと、優秀な人がよりどりみどりです。ホントだよ。逆にかったるいから通いたくない人っていうのは採用すると絶対トラブルになりそうです。

でもって自分の結論です

ぶっちゃけた話で言うと、遠隔勤務、在宅勤務は、社員として責任のある仕事についてもらう場合、規模が大きくなると難しくなってしまうと思います。サポートみたいな末端の切り出しの部分だけなら遠隔でも可能だが、これも時給計算でしょ。

遠隔の社員の管理コストが優位性を上回った時点で、「やっぱやめようか」になってしまう。しかも10人いて問題を起こすのがひとりであっても、顔をつきあわせていない分、管理の手間は何倍もかかるから「自宅勤務は管理者の手間がかかる」になってしまうわけです。だったら外注にしようになる。

逆に小さな会社で、厳選して信用できる人を社員にするなら、この仕組みは非常に有効です。得に何度もいうけど「主婦」です。ただし主婦といってもOL時代に事務してました的な人は職種がない。由良さんのような編集、アクシアやアストレアのようなエンジニア、そしてまあ遠隔で無ければPRとかの専門職ならいいかなと思います。デザイナーとかは逆に外注の方が使いやすい。

女性も将来、在宅勤務がしたいのなら、そうしたキャリアを積むって必要なのではないかと思う次第です。営業や事務は厳しいのではないかと・・・・。会社名で仕事を選ぶより、将来設計から選ぶ時代が来ていると言うわけですな。安倍さんも働き方改革というなら高齢者の採用に補助金出すくらいなら、主婦の自宅勤務に出してくれよと言いたい。

上記のアクシアさんの米村社長の本です。最初に出た電子書籍を大幅加筆して再校正。紙の本も同時発売。コレ買ってこっそりと社長の机に置いておくムーブメントを起こしたら良いと思いますぞ

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