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元世界王者・竹原慎二さんも「無罪」訴える「袴田事件」

「無罪判決を」と訴える元世界王者の竹原慎二さん(左端)らボクシング関係者。(撮影/小石勝朗)

1966年に静岡県で起きた「袴田事件」で死刑判決が確定した元プロボクサー袴田巖さん(81歳)の再審請求審で、DNA鑑定の手法をめぐる2人の法医学者の尋問が9月26、27日、東京高裁(大島隆明裁判長)で行なわれた。

非公開の尋問を受けたのは、静岡地裁の再審開始決定の拠り所となる鑑定をした本田克也・筑波大学教授(袴田さん弁護団推薦)と、高裁の委託でその鑑定手法の検証実験にあたった鈴木廣一・大阪医科大学教授(検察推薦)。

皮脂や汗、唾液などが混じった血痕から血液のDNAだけを取り出す本田氏の「選択的抽出方法」に対し、鈴木氏は「結果的には不適切な方法論」とする報告書を6月に提出している。

弁護団によると、事前に弁護士と大学生が選択的抽出方法を実践。約8時間でDNA型の検出に成功する様子を撮影した映像を映しながら、本田氏が原理や具体的なやり方を裁判官に説明した。

鈴木氏に対しては弁護団が検証実験の器具や手順の不備を指摘し、本田氏の手法の追試には当たらないことを強調したという。笹森学弁護士は「鈴木氏から手ごたえある論理の説明はなく、もはや検証実験に本田鑑定を否定する力は残っていない」と力を込めた。

一方、検察は鈴木氏の検証実験を受けて「本田鑑定の結果の正確性に疑問を抱かせるには十分なもの」との意見書を高裁へ提出しており、尋問では本田氏に対し厳しい質問をしたという。

高裁は11月に弁護団、検察との3者協議を開いて今後の審理の進め方を話し合う。弁護団は結審するよう求める方針で、審理は大詰めを迎えつつある。

鑑定人尋問に合わせて袴田さんの支援団体は26日、東京・有楽町で街頭宣伝をした。プロボクシング元世界王者の竹原慎二さん、将棋の神谷広志八段らが早期に再審無罪判決を出すよう訴えた。

(小石勝朗・ジャーナリスト、10月13日号)

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