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社長や役員が自社のことを分かっていないのは普通なのかも知れない

神戸製鋼、不正発覚を隠蔽 数社からコスト負担請求も(ロイター)

 神戸製鋼所(5406.T)は20日、製品の性能データ改ざん問題で、不正行為が明らかになったにもかかわらず、自主点検や緊急監査の際に報告していなかった事案があったと発表した。一部管理職を含むグループ従業員が行っていたという。自主点検の信頼性にも疑問符が付きかねない状況だ。

 会見には、梅原尚人副社長、山本浩司常務執行役員、勝川四志彦常務執行役員が出席。川崎博也会長兼社長は、体調不良のため出席しなかった。会見に出席した3人は、一連の不正について「全く知らないし、関与していない」と述べた。

 さて日本企業の信用を損ねるような話題には事欠かない昨今ですが、神戸製鋼も将来が危ぶまれる事態となっています。一昔前は「メード・イン・ジャパン」が高品質ブランドとして通用していましたけれど、遠からず「日本製=駄目な安物」のイメージが根付いていくのではないでしょうか。

 なお神戸製鋼を揺るがせている一連の不正について副社長と役員はいずれも「全く知らないし、関与していない」と述べたそうです(社長に至っては欠席……)。責任ある立場の人々の言動としてはいかがなものでしょう。「把握した上で、続けるよう指示していました」と自白するような人は流石にいないとしても、今回の事態を知らぬ存ぜぬでやり過ごそうとするのは無責任の誹りを免れないだろうと思います。

 まぁ、会社を傾かせたポンコツ経営者ほど、プロ経営者と賞賛されて退職金で焼け太りしたり他社に厚遇で招かれたりするのが日本の資本主義です。銀行マンは社長を死なせて初めて一人前、消費者金融なら3人自殺させて一人前――そう言われることもありますね。ならば社長や役員はと言えば、業績を悪化させて一人前、従業員を路頭に迷わせてこそ一人前なのかも知れません。

 いずれにせよ、社長や役員が不正を知っていながら続けていたのなら、当然ながら大問題であり罪に問われるべきものです。逆に、本当に不正を知らなかったのならどうでしょう、責任のある立場として相応の報酬を受け取りながらも自社で行われていることを把握していなかったのであれば、それもまた問われるべきものがありますよね。

 今回の一連の不正は特定の部門や特定の工場限定で行われていたものではなく、グループ企業も含めて広範囲に続けられていたことが報道されています。ならば「密かに」行われてきたのではなく、組織全体の方針に沿ったものであろうと考えるのが自然ではないでしょうか。全社で行われてきたものなのに、経営層だけは全く知らないとは、いったいどういうことなのやら。

 「担ぐ神輿は軽くてパーがいい」とは小沢一郎の発言だそうですが、こうした感覚が政界だけではなく財界でも流通した結果として、自社で行われていることを「全く知らないし、関与していない」などと宣う無能を経営陣に据えている、とも考えられます。いくら何でも自社で組織的に行われてきたのだから知らないわけがないだろう、と思うのが普通の感覚かも知れません。しかし、日本の企業のトップとは我々の想像を絶する馬鹿の集まりである、という可能性はありそうです。

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